Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

どうぶつ

盲導犬候補の子犬をボランティアで預かり3か月 楽しい毎日でも尽きない悩みとは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

楽しい毎日でも、まだまだ尽きない悩みも

 大人への階段を上っている途中のジェニーですが、最近ちょっとだけ気になることが出てきました。それは、息子の湊人(末っ子長男)のこと。これまでは他の家族とあまり差がなく接していたのですが、ここにきてジェニーの態度が息子にだけ変わってきたのです。

 息子の言うことをあまり聞かなくなり、ちょっとからかうような仕草を見せることも。ごはんを頻繁にあげている次女の言うことはきちんと聞くので、これからは息子にジェニーのごはんをあげてもらうなど、工夫をしなくてはいけません。

 日本盲導犬協会の方によると、盲導犬になるには「どんな相手であっても一緒に楽しく過ごせるように育ててほしい」とのこと。ジェニーの目には末っ子の息子が“弟”のように映っているのかもしれませんが、言うことを聞かない状況はダメなのです。その辺りのことを分かってもらえるように、ジェニーと、そして息子と一緒に考えていきたいと思っています。

ジェニーにごはんをあげる湊人くん【写真提供:日本盲導犬協会】
ジェニーにごはんをあげる湊人くん【写真提供:日本盲導犬協会】

 盲導犬にとって「パピー時代の経験が大事」なのだそう。家族はどうか分かりませんが、私は少しだけに感じてしまうこともあります。ジェニーはまだたまに粗相をしてしまい、ジェニーの兄弟犬の中にはトイレのトレーニングが順調な子もいるので、心配になることもあるんです。

 でも、人間と同様に犬にも個性があるもの。引き続き、日本盲導犬協会の方と相談しながら「愛情を正しく注いで、ジェニーを大切に育てていきたい」です。これだけは、強く強く、決意しています。

(和栗 恵)