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“無理なく続ける” 家庭のフードロスをほぼゼロにした米在住日本人女性 その対策とは
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心地よい暮らしを送るためのノウハウを、米ロサンゼルスの片田舎から発信する小田島勢子さん。その情報の中には、環境問題の改善に向けられたものもあります。そんな勢子さんが、「フードロス」をテーマに綴る連載エッセイ。食材を使いきる考え方や食に関する教育の改善など問題解決のヒントを語った前編に続き、後編の今回でお伝えするのは勢子さん自身が家庭で実践しているフードロス対策についてです。
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暮らしで大切にするのは“何事も無理なく続けていける”という姿勢
環境問題の一部であるフードロス。皆さんはご家庭で実際に何か対策を取られていますか? 前回からのお話に続き、今回は我が家で実践しているフードロス対策をご紹介したいと思います。
私が暮らしにおいてまず大切だと感じているのは“何事も無理なく続けていける”という姿勢です。極端な制限をしたり、我慢やつらい思いをしたりするのは、心の面で豊かな暮らしを感じることができなくなると思っています。
では私の場合、どのようなフードロス対策をしているのか? 自然と心からモチベーションが湧き起こり、我が家のフードロスを限りなくゼロに近い状態にしてくれた方法を4つお伝えしましょう。
信頼できる仲間から食材や日用品を購入 知らないものは可能な限りリサーチ
まずは、「食材や日用品の選び方を大切にすること」です。私の場合、食材や日用品はできる限り信頼できる仲間が作るものや教えてもらったものを選ぶようにしています。
知らないものに関しては、いろいろな方向から調べられる範囲でリサーチし、会社のコンセプトや商品への愛情、その商品がやがて手元を離れる時に環境へどう影響するかを確認するようにしています。つまり、食材や日用品の購入にあたっては納得した上で選ぶようにしているのです。
昔であれば、野菜は畑を持つ近くの親戚や青果店から、魚は鮮魚店から購入することが一般的でした。私も小さな頃に豆腐店や鮮魚店で母と買い物をした記憶があります。おかげで、生産者や土地などに精通した人から新鮮な食材を受け取ることができていました。それだけでなく、おいしい調理の仕方や大量に収穫した時の保存方法といったことを学ぶ機会も今より多かったように思います。昔は購入者が、作り手や素材を知るエキスパートに近い感覚で物選びができていたのではないでしょうか。
また、丹精込めて作られた食材や責任感をもって営まれているお店から購入した商品は、そのもの自体の良さに加え、たくさんの愛情を感じさせてくれます。