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家計簿で無駄を把握 FPが教える節約の第一歩 賢い活用法とは?

公開日:  /  更新日:

著者:橋浦 多美

面倒くささは過去のもの? 便利機能が満載の家計簿を味方に

現在は家計簿アプリやソフトが充実(写真はイメージ)【写真:写真AC】
現在は家計簿アプリやソフトが充実(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 家計簿で無駄を見つけるためには、まず今月の支出を記録することが必要です。今や家計簿の種類はとても豊富。手書きやアプリ、エクセルなどいろいろな種類があるので、ご自身が使いやすいものを探してみてください。

 私が特におすすめしたいのはスマートフォンアプリ。「もう面倒くさいとは言わせない」と言わんばかりに、便利な機能がついたものが揃っています。使った金額を入力するだけで収入と支出を自動的にグラフ化してくれたり、スマホのカメラでレシートを撮るだけで金額を読み取って記録してくれたりと、その多機能ぶりには本当に驚かされるでしょう。

 ただし、キャッシュレスの普及などで支払い法が多様化しているので、支出のタイミングによっては分かりにくいかもしれません。とはいえ、手書きしかなかった頃に比べると、何にいくら使ったかという把握は断然しやすくなっていると思います。

 また、簡単だからといって家計簿に“深入り”するのは厳禁です。逐一細かく記録しようとすると続かなくなる……という罠が待っています。家計簿を上手に利用するには、「長く続ける」こともポイントの一つ。面倒で止めてしまう前に、少々のざっくり感には目をつぶって続けられる状況を優先してください。

目標を持つと効果的! 共通点が多い「減量と節約」

 私は常々、減量と家計管理は似ているところがあると感じています。その理由は次の通りです。

・習慣化できると続けるのが苦にならなくなる(減量なら運動や食事制限、節約なら支出の制限。最初は我慢が必要でも徐々に当たり前に)
・コツコツ続けると成果が出る(継続の重要性)
・散財(ドカ食い)すると一気に負債(体重)が増える(リバウンド)

 減量をする時、体重はマイナス何キロ、ウエストはマイナス何センチなど具体的な目標を立てることもあるでしょう。節約も同じように、月に何円節約するのか、何日間でどのくらい無駄遣いを削るのか目標を立てると効果的です。

 目標なくダラダラとやっても効果が出づらいと言えるので、注意が必要です。しかしながら、目標をクリアした時の“ご褒美”にも注意。せっかく出た効果を台無しにしてしまう可能性があります。

 それでは最後に、家計簿を賢く使うためのポイントを3つご紹介します。

1. 無駄を見つけ対処する
2. 無理のない範囲で継続する
3. 1と2の効果を数字で見て実感する

 このポイントを意識することで、家計簿を家計改善に役立てることができるでしょう。次回は「家計の予算の立て方」についてお話します。

(橋浦 多美)

橋浦 多美(はしうら・たみ)

1973年11月3日、宮城県仙台市生まれ。フリーアナウンサー、ファイナンシャルプランナー。会社員からフリーランスに転身した時にお金の大切さを知り、勉強を始める。現在はファイナンシャルプランナーや宅建士、証券外務員などの資格を取得し、「しゃべれるファイナンシャルプランナー」として、セミナーやラジオにも出演。家計のモットーは「見栄は張らずに、財布が張る家計」。プライベートでは双子男児の母として、出費が一気に2倍になる教育費と格闘中。著書に「四畳半経済のススメ~コンパクトな家計を実現する87のコツ~」(ゴマブックス刊)などがある。