仕事・人生
マグロ大好き“ツナ娘”が語る郷土愛 水産業界に飛び込んだ20代女性が挑戦する町おこし
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生マグロの水揚げ量日本一を誇る和歌山・那智勝浦で、約120年続く「脇口水産」の長女として生まれた脇口みづほさん。マグロの数え方さえも知らなかったという脇口さんですが、現在はYouTubeチャンネルで話題を呼ぶ“ツナ娘”です。さまざまな分野で活躍する女性たちにスポットライトを当て、その人生を紐解く連載「私のビハインドストーリー」。脇口さんの後編は、地元・那智勝浦へ注ぐあふれんばかりの熱情についてじっくりとお話を伺いました。
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大好きなマグロのおすすめ部位は“赤身” その理由は?
脇口さんはYouTube「ツナ娘チャンネル」で話題の“ツナ娘”。細腕では持ち上げるのが大変そうなほど大きなマグロを、手際良くバッサリとさばいていく姿はとても印象的です。そんな脇口さんが学ぶ方法は“実践”。「口頭で教えられても絶対に覚えられないので、もうとにかく『やってみろ』って感じでマグロを切り始めました」と笑います。加工用のマグロをひたすら切りまくる……そんな日々を通して、うまくさばけるようになったそうです。ただしマグロの種類は多く、種類や個体の大きさによってさばき方もいろいろ。
「マグロって同じじゃないんですよ。例えば、その日に切ったマグロは10キロで、次の日は30キロ。今日はビンチョウマグロだけど、次の日はキハダマグロといった具合に、その種類や個体の大きさによって力の入れ方や皮の厚さなどが違うんです。だから毎回『難しいな』と思いながらさばいています。
このマグロは身が締まっていて包丁に粘りついてくるから難しいとか、逆に身がゆるいから優しく刃を入れないと割れてしまうとか、切りながら覚えていくことが多く、毎回勉強しながら精度を上げていく感じです」
大きくて特別な包丁ではなく、標準サイズの出刃包丁でさばく脇口さん。大きなマグロと格闘しているうちに、「腕に筋肉がめちゃくちゃつきました(笑)」とも語ります。ただ、大きなマグロを解体するのに重要なことは、力ではなく“コツ”。骨を砕いたり、力を入れたりするポイントは要所要所にあるものの、基本的には“コツ”が重要だそうです。
ちなみに、幼少期からマグロを食べて育ち、マグロが「めちゃくちゃ好き」な脇口さんがおすすめする部位は赤身。
「私はやっぱり赤身に一番味の差が出ると思っています。身の締まり方が違うし、弾力や粘り気、色、水っぽさがまったく違います。そのため、私は赤身が断然好きですね」