Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

お金

家計の見直しで「食費」を後回しにすべき理由 予算を現金で振り分けると節約意識が向上

公開日:  /  更新日:

著者:橋浦 多美

一度手に取って「予算」を実感! 現金の重み

 毎月のお給料が金融機関に振り込まれるという方は多いと思います。その場合、数字の増減を目で見ただけで、現金の重みを実感するというのは難しいでしょう。そこで、一度でもいいのでお給料を現金でおろし、そこから袋ごとに予算を振り分けるという方法を試してみてください。とても原始的ではあるものの、金額を最も実感しやすいでしょう。

 例えば、4万円を食費の袋に振り分けたとしましょう。1週間を1万円で過ごすには、毎回の買い物でどのくらいの金額まで使えるかが分かってきます。このところ値上げが続く光熱費なども、振り分けることで気持ちが節約に向かうでしょう。不要な家電はコンセントごと抜く、水を出しっぱなしにしない、節水シャワーヘッドを使う、火を使わない料理を一品入れてガスを節約するなどの工夫も、前向きに取り組めると思います。

 ただ、現金で振り分ける方法は、キャッシュレス決済でポイントなどを貯めている方も多いため、兼ね合いが難しいところです。とはいえ、試してみると節約の実感が湧き身につきやすくなります。

“ちょこっと支出”の罠にはまらないで! こまめに対処を

家計簿をつけると気づく“ちょこっと支出”。1週間単位で振り返ってみると?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
家計簿をつけると気づく“ちょこっと支出”。1週間単位で振り返ってみると?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 前回のお話で、家計簿の活用をおすすめしました。家計簿を使うと、お金の使い方のクセを見つけて対処したり、家計を可視化することで今の家計の状態をより具体的に把握したりすることができます。

 今はいろいろなタイプの家計簿があるので、自分に合ったタイプがおすすめです。そこで注意したいのは「こまめに振り返る!」ということ。実は固定費を除けば、家計の支出の多くを占めるのは、数百円単位の“ちょこっと支出”です。その“ちょこっと支出”を管理するために、1週間単位で振り返ってみてください。

【1週間単位で振り返る“ちょこっと支出”の例】
・外出帰りに寄ったコンビニエンスストアでのお菓子代
・コーヒーショップでのコーヒー
・スーパーマーケットで思わず手が伸びてしまったレジ横のお菓子など予算外のもの
・ネットショッピング中に勢いでポチッとしてしまったもの

 数百円だから、そんなに高いものじゃないから……の罠にはまって積み重なると、まとまった支出になってしまいます。そのため、そうなる前に対処できるよう、具体的に目標を持つことも効果的です。

【“ちょこっと支出”に対応する目標例】
・買い物にリストを持参し、リストにあるもの以外は買わない
・コンビニエンスストアには寄らない
・週1回はお弁当を持参
・飲みに行かない
・安い店で安いものを買う

 もし今週、無駄遣いがあったり目標を達成できなかったりするようなら、来週は絶対に達成する! そんなちょこっとした心がけが家計を救う方向に向かわせてくれます。