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タワマン住人の顔ぶれが頻繁に変わる…新婚夫妻の困惑トラブル 未然に防ぐ方法は?

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

隣人トラブルで理想の生活は崩壊…(写真はイメージ)【写真:写真AC】
隣人トラブルで理想の生活は崩壊…(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 憧れの対象でもあるタワーマンション。華美なエントランスや高級ホテル並みのコンシェルジュサービス、都会の夜景を見下ろす眺望など、特別なポイントは多数ありますが、住人すべてが購入者本人ではありません。賃貸にされている部屋が多い場合は、住人の入れ替わりが早い傾向もあるそう。今回登場するご夫妻も、そんなタワマンならではのトラブルに見舞われました。解説とアドバイスは、不動産のプロである「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さんです。

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北関東から上京 夢のタワマン暮らしに心はときめいたけれど

 新居は海が見えるタワーマンション。お買い物は高級スーパーマーケット。デートは虎ノ門ヒルズ辺りのレストラン。そして週末は芝浦で劇団四季を堪能……といった“東京オブ東京”のような生活に「強い憧れを抱いていた」と語るのは、港区在住の常盤亜理紗さん(仮名・27歳)です。

 亜理紗さんは地元の某大手電機会社で派遣社員として働いていました。そこに転勤してきた男性に「一目惚れをした」そうです。

 2年の交際を経た後、男性は本社勤務になり東京へ。その際にプロポーズを受けましたが、亜理紗さんの家には当時、介護が必要な祖父がいました。主に母親が介護を引き受けているものの、家族の手助けは必要です。そこで、祖父が入院するか老人ホームに移るまで、遠距離恋愛を続けることになりました。

 そして3年後、残念ながら祖父は他界。男性は変わらず亜理紗さんを思っていてくれたため、プロポーズを受けることにしました。すると、思ってもいなかったサプライズがあったのです。

「同じ会社で働いていたから知っているのですが、夫の給料はごくごく一般的な金額です。でも、夫には財テクの才能があったようで、学生時代から株に投資。そこで稼いだお金を首都圏の不動産に投資し、そのおかげで毎年2000万円を超える不労所得がありました。

 普通のサラリーマンだと思っていたのですが、結婚話を進めていく中で貯金通帳の残高を見せられびっくり。というか、億単位のお金を普通に持っている人なんて初めて見ました。そういえばプロポーズの言葉は『僕と結婚したら、君の憧れの暮らしを体験させてあげるよ』だったなぁ~と思い、そこからついつい舞い上がってしまったんですよね」

 新居として都内湾岸エリアのタワーマンションをいくつも見学し、購入物件を決定。某外資系ホテルで結婚式を挙げ、2週間の海外旅行に行く……という夢はコロナ禍で延期になってしまいましたが、66平米の新居には超高級家電がふんだんに取り揃えられ、高価な家具やカーテンで美しくまとめられました。

「死んだおじいちゃんが、私に(介護や家族のサポートを)頑張ったご褒美として贈ってくれたような気がしました」