がん宣告で見直した自身の健康　子ども時代からだしの実力を認識

　ご存じの方もいらっしゃると思うのですが、僕は32歳の時にがん宣告を受けました。「腎臓がんの疑いがある」って。それまでは“芸人あるある”な感じで暴飲暴食していたこともあり、お腹だけがポッコリと出ていましたが、それからは健康面でいろいろと考えるようになったんです。

　だしパックを使った減量法を考えついたのは、そんな時でした。僕は埼玉県生まれの東京都中野区育ちですが、子どもの頃から京料理に触れる機会が多かったので、だしの実力は理解していたんです。そこで漠然と、「だしをうまく使ったら痩せられるんじゃないかな？」と考えました。

　とりあえず固められるところから固めようと、ダイエットインストラクターとダイエット検定1級の資格を取り、自分なりに勉強しました。そして、日本ダイエット健康協会所属の医学博士に「だしパックを破いて中身をそのまま使ったら、痩せることにつながりませんか？」と相談して、検証をしてもらったんです。

　そうして「だしパックダイエット」は、医学的にもお墨付きをいただきました。自分で言うのも何ですが、僕は物事を長く続けるのが苦手なタイプです。できるだけ楽に、簡単に物事を進めたい。だからこの減量法は、だしの粉を使うだけです。

使うだしパックは何でもOK　自作もおすすめ

　まず、だしパックにはシイタケやカツオ節、アゴ（トビウオ）、昆布、煮干しといった天然素材がぎっしり詰まっています。そうした素材を丸ごと食べることができる、貴重な食材なんです。

　減量に必要な食材として、食物繊維の豊富なものが挙げられると思います。でも、そうした食材は味気ないものが多い。そこで、だしパックから中身の粉を取り出してかけると、味が深まって食べやすくなります。

　食物繊維を豊富に摂ることで、腸内環境の整備や血糖値上昇の抑制効果が期待できるので、痩せやすい体が作られていくでしょう。また、だしの味があるので塩分を控えることができ、体調が整うようになります。

　僕が「だしパックダイエット」を始めた当初は体重82キロ。今は64キロですから、トータルで18キロ減ですね。YouTubeでの生配信中に、50代の女性から「初めてダイエットに成功しました！」という報告をいただいたこともあります。その女性が言うには、3日くらいでお通じが良くなったそうです。

　ちなみに、使うだしパックは何でも大丈夫。僕は「津乃鶴だし」を愛用していますが、お好みのだしパックを使ってください。ただ、できるだけ粉が細かいものの方が食べやすいので、そこはポイントかもしれません。自宅にミルがある場合は、カツオ節や昆布、干しシイタケなどを使って、自作するのもありだと思います。何でもありなのも、だしパックの魅力ですから。