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東京を離れて徳島の学校へ 親子で滞在するデュアルスクール 実感できるメリットとは

著者:Hint-Pot編集部・山内 亮治

デュアルスクール事業の参加者“第1号”として徳島県海部郡美波町に滞在した杉浦那緒子さん【写真提供:杉浦那緒子】
デュアルスクール事業の参加者“第1号”として徳島県海部郡美波町に滞在した杉浦那緒子さん【写真提供:杉浦那緒子】

“地方と都市を結ぶ新しい学校の形”として、徳島県が2016年に始めた教育事業「デュアルスクール」。都内在住の杉浦那緒子さんと息子さんは事業が始まったこの年から3年間にわたって、同県海部郡美波町に5回滞在しました。東京を離れ、徳島の学校に通った日々は杉浦さん親子に何をもたらしたのでしょうか? デュアルスクール体験談の後編は、「事業の参加によって得られた経験や気づき」についてです。

 ◇ ◇ ◇

小学校の低学年ほど参加のハードルは低い その理由とは

 徳島県のデュアルスクールは、住民票を異動させることなく一時的な転校ができる制度です。「区域外就学願」で学区外通学を申請し、徳島と居住地(首都圏・中京圏・近畿圏の三大都市圏)の2つの市区町村教育員会が承認することで可能になります。

 対象となる子どもは公立小中学校に通う小学1年生から中学2年生の児童と生徒。杉浦さんの息子の健太くん(仮名)が徳島県のデュアルスクールに初めて参加したのは、小学2年生の時でした。その後は3年生と4年生の時にも夏と秋、それぞれ2回ずつ参加。杉浦さんはこの学年での参加を「ベストタイミングだった」と振り返ります。

「確かに小学2年生でも徳島での生活に慣れることへの難しさはありましたが、4年生になると性格が少し理屈っぽくなるんです。だから、もし4年生で初めてデュアルスクールに参加するとなったら、息子は強行に反対していたかもしれませんね」

 低学年の方が参加へのハードルが低くなる理由は他にもあるようです。杉浦さんによると「年齢が低い方が(新しい環境に)なじみやすく、年齢が上がればなじみにくくなる」と感じたそう。加えて子どもがチームスポーツをしている場合、「学年が上がってレギュラーになればデュアルスクール参加への難易度が上がるのでは」とも考えています。

 参加を実現できたとしても、デュアルスクールならではの難しい課題があります。杉浦さんの場合は、教科の進捗や提出物の締め切りについて学校側から情報共有されることはなかったそう。そのため、保護者が自ら学校に連絡して確認し、補う必要がありました。この課題にどう対応したのでしょうか?

「元の学校で授業が進捗していた場合は、通信教育でカバーしました。1日15分程度、土日でまとめて勉強する場合でも、2~3時間あれば学習の遅れを取り戻すためのことがそれなりにできるかと。図工や家庭科の制作物も、東京に戻ってからの週末を利用して作っていましたね」

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