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物価上昇で将来が不安 インパクト大な固定費見直し スマホ代や住宅費はどうする?

公開日:  /  更新日:

著者:橋浦 多美

スマホ代の削減は、年間で考えると大きな節約に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
スマホ代の削減は、年間で考えると大きな節約に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査」の6月速報値によると、6月の現金給与総額は昨年同月に比べて2.2%増え、6か月連続のプラスに。しかし、物価の変動分を反映させた実質賃金は3か月連続のマイナスとなり、賃金の伸びが物価上昇に追い付いていない現状が浮き彫りになりました。先行き不透明な日々だけに、少しでも節約をしたいという人は多いでしょう。何から始めていいか分からないなら、まずは通信費や住居費、光熱費などの「固定費」から。お金に関する連載第7回、解説はファイナンシャルプランナーの資格を持つフリーアナウンサー、橋浦多美さんです。

 ◇ ◇ ◇

止まらない物価上昇 固定費見直しの狙い目は「通信費」

 こんにちは。ファイナンシャルプランナーの橋浦多美です。この連載を始めて3か月になりますが、その間にも食品をはじめ光熱費や燃料費など、さまざまなものが値上がりを続けています。その勢いは強くなる一方で、まだまだ終わりが見えません。

 連載第7回は「固定費の節約」についてです。節約をする時には、食費などの変動費よりも「毎月、必ず支払っている固定費をカットした方が良い」というのは、これまでもお伝えしてきました。それは、一度カットできるとそれからずっと節約ができるからです。

 最近もiPhone本体値上げのニュースがありました。円安の影響とのことですが、値上げ率が大きかったので、買い替えを検討していた方にはかなりの支出増となってしまったかもしれません。そこでまずは、固定費のうち通信費から見直してみましょう。ネット環境は今や生活に必要不可欠。普及に伴って、いろいろなプランや割安なものも増えていますので、検討してみる価値ありです。

 例えば、乗り換え前と比べて、1人あたり月額が2000円節約できれば、家族4人分で考えると、2000円×4人分=8000円、8000円×12か月=9万6000円。1年で10万円近い節約になります。これは大きいですね!

1. 人気のオンライン専用プラン
 大手キャリアと契約しており格安SIMなどへの変更はちょっと躊躇する……という方は、オンライン専用プランを検討してみてはいかがでしょうか? 大手キャリアの一般的なプランと比較すると、月額数千円は変わるものも多いので、それだけでかなりの節約につながります。

 オンライン専用プランは、利用可能データ量を20ギガで比べると、どのキャリアも月額3000円以下と安く設定されています。また、契約期間の縛りがないので中途解約に伴う違約金も発生しませんし、契約する際の手数料もありません。

【オンライン専用プランの一例】
・ドコモ「ahamo」月額2970円(20ギガ)
・au「povo」月額2700円(20ギガの場合、他には3ギガ990円なども)
・ソフトバンク「LINEMO」月額2728円(20ギガの場合、3ギガのミニプランは990円)

 ただ、実店舗で質問するなどのサポートが一切ないため、ITが苦手で何かあった時に聞く人がいないと困る……といったデメリットも。ネット検索を駆使すれば、何かしら解決方法が見つかるものも多いですよ。

 さらに、自宅でインターネットをあまり使わない方は、通信量を確認して契約を見直すのも手。ほとんど使っていないようであれば解約した方がいいでしょう。必要な時はスマートフォンをWi-Fiルーター代わりにできるテザリング機能を使えばOK。インターネット接続料の節約につながります。

2. サブブランドもお手頃
「UQモバイル」「ワイモバイル」など、大手キャリアのサブブランドもお手頃です。ただし、プランによって契約期間があるので、タイミングによっては契約解除料がかかります。それぞれウェブサイト上でシミュレーションができるので、今の金額との比較が分かりやすいでしょう。

3. 格安SIM
 大手キャリアの回線を借り、SIMカードを介してサービスを提供する格安SIM。大手キャリアからの場合は、今の電話番号をそのまま引き継げるのも助かりますね。ただし、デメリットもあります。

【格安SIMのデメリット】
・通信速度が不安定
・回線や端末によってはテザリングが使えない
・LINEのID検索機能が使えない
・キャリアのメールアドレスが使えない
・サポート窓口が少ない

 ただ、使い方によってはかなりの節約になるので、思い切って変更する選択肢もあるでしょう。