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性欲の強さがパートナーと違う…欲求不満は体に影響する? 性欲の悩みをどう考えるか
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:OliviA
配偶者との性行為に満足できない…有効な対処法とは?
【今回のお悩み2】
「配偶者との性行為に満足できません。『こうしてほしい』と要望を伝えても、不機嫌になって実行してくれません。どんな言い方をしても無理でした。たぶん性欲が薄いタイプなのでしょう。一晩に1回だけなので、終わっても私は満足できないまま眠ることも。一度でいいので幸せな性行為がしたいと思ってしまいます。今の配偶者とは無理なのでしょうか?」(既婚・30代女性)
回答が一番難しいのは、実のところ「相手の性欲を変えたい」というご相談です。決まったパートナーがいらっしゃる状況では、特に難しいといえるでしょう。
折り合いをつけるために最適な方法は、パートナーと向き合ってきちんと話し合うこと。「自分はこれくらいのペースでしたい」と伝え、2人で解決策を導き出すことですが、今回のように「どんな言い方をしても無理」という状況ではそれも難しいですよね。
家族としては問題がない。だから離婚はしないが、性生活を家庭に持ち込まないというライフスタイルを割り切って決めた方もいらっしゃいます。性行為を求めるのであれば、家庭以外の場所で。ですが、そのライフスタイルを可能とするベースには、夫婦生活または夫婦生活における性行為をどれくらい重要視しているかという、“基本的な考え方の合意”が必要です。
ご相談者さんの場合、パートナーとの性欲の差がどのくらいつらいのかを、ご自身で再確認してみてはいかがでしょうか? 性欲の差を感じる程度にも個人差があります。公表されることはあまりありませんが、「セックスレスが精神的にとてもつらい」として離婚を選ぶ方も少なからずいらっしゃいますよ。
パートナーとの関係を“家族”として成り立たせることを選択した方の中には、性行為で代替するのではなく、子どもの教育や自身の趣味で補う方もいらっしゃいます。また、1人でする性行為のマスターベーションを開拓してみるのも一つの手段でしょう。性生活をどうしていきたいのか2人で話し合いながらも、自分で補う方法によって解決できるのなら、それを取り入れるというわけです。
とはいえ、この代替行為は対処療法でもあります。例えば、没頭できる他の行為があればセックスレスの状況を思い悩む時間は減りますが、問題自体は解決していません。そのため、いつかその問題に戻る可能性もあります。自分たちが一番大切にしたいものをパートナーと一緒に導き出し、最終的にはその決断に従うという道もあるでしょう。
(Hint-Pot編集部)
OliviA(オリビア)
1980年生まれ。ラブライフアドバイザー(R)、アロマセラピスト、日本性科学会 会員。学生時代に「女性の性」をテーマに卒業論文を執筆したことをきっかけに、2007年より性に関する総合アドバイザーとして本格的に活動を開始。台湾でも書籍を出版するなど、日本のみならず海外にも活動の幅を広げ、多方面で「女性のセクシュアルウェルネス」「コミュニケーションを重視した性生活」の提案を行っている。近著に「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)など。