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1日たった5分 現役アナウンサーが伝授 マスクでも聞き取りやすい声の作り方とは
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コロナ禍で迎えた3度目の夏。マスクを外したくてもなかなか外せない日々が続いていますね。マスクをしていると声が届きにくく聞き直されたり、表情が見えない分感情がうまく伝わらなかったり、もどかしい経験をしたことはありませんか。そこで今回は、マスクをしていてもはっきり伝わる「声の作り方」を現役アナウンサーの小倉星羅さんが伝授します。発声、滑舌、声色の3つの要素を鍛え、アナウンサーのような伝わる声を身につけましょう。
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発声は呼吸から意識 通る声は胸式ではなく腹式で!
大きな声や長時間、話をしているとのどを痛めて声が枯れてしまった経験はありませんか? 歌手やアナウンサーは毎日声を出しているのに、きれいな声で枯れませんよね。それは、発声方法に違いがあるからなんです。
発声とは、声を出すために空気を取り込み送り出す方法。私たちが普段している呼吸は「胸式呼吸」と呼ばれ、肺に空気を入れて吐く息とともに声帯を震わせて声を出しています。鏡を見てみると肩が上がっていたり、プレゼンなどで長い文章を話していたら息が苦しくなったりするのは、胸式呼吸です。
もう一つ「腹式呼吸」があります。お腹いっぱいに空気を吸い込み、押し出される息に声を乗せます。なかなかイメージするのが難しいと思いますが、実は皆さんも寝ている時に自然としている呼吸法なんです。では、どうやったら腹式呼吸が身につくのか。実際に試してみましょう。
【腹式呼吸を身につけるトレーニング】
1. 横になって深呼吸
床に横たわって鼻から息を吸い込むと、お腹が自然に膨らみます。これが腹式呼吸です。お腹いっぱいに膨らんだら、吸った時間の倍の時間をかけて、ゆっくり口から息を吐いていきましょう。
2. お腹に手を当て声を乗せてみる
1の呼吸方法が確認できたら、息に合わせて「あー」と声を乗せてみましょう。あくびをするように声帯の力を抜き、口を大きく開くとのどが開き思ったよりも大きな声が出ます。
3. 立って同じことをする
足を肩幅に広げ、骨盤を起こして少しアゴを引いて立ちましょう。全身の力は抜き、手をお腹に当てて腹式呼吸で「あー」と声を出してみてください。それが本来の通る声です。腹式練習をすると、その後普通の声量で話をしても、通る声で話をすることができます。
立って腹式呼吸が難しい場合は、椅子に座って膝に頬杖をついて呼吸をしてみると、自然と腹式呼吸をすることができます。できる体勢から身につけていきましょう。
トレーニングをせずに腹式呼吸を行うことはなかなか難しいですが、朝目が覚めた時やオフィスでの休憩中に気にするだけでも呼吸法を身につけることができます。リフレッシュにもつながりますし、カラオケでも声が通って、のどが枯れずに歌えるようになりますよ。