どうぶつ
【看板猫】愛犬の死を乗り越えて 信頼できる保護ねこ団体との運命の出会い
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始まった保護ねこ探しと葛藤
「飼うなら絶対保護ねこを」という想いが、愛さんにはあったそう。
「もし出会いがなければ何も飼わないという選択肢しかなかったですね」
とても温和で柔らかい雰囲気の愛さんですが、保護ねこへの想いを話すときのまなざしはまっすぐで強い。
こうして始まった新しい家族探し。「保護ねこ」であちこち検索し、いくつかの保護団体にも足を運んだとか。しかし、実際に話を聞きに行くと、そこには少し違和感のようなものや不安も感じたそうです。
「ねこのことを考えてとのこととは分かりつつも、譲渡条件や飼育環境……色々と力不足だったらと不安にもなりました」
「私もお店やりながらなのでなかなか自信が持てなくて……」
実際、保護団体では譲渡に関して厳しいルールを定めているところが多い。「ひとり暮らし不可」「高齢者不可」「留守番時間の長い方はご遠慮ください」などなど。家族構成や年齢、飼育環境など、そのすべてをクリアしなければなりません。
それに愛さんは幼少期に実家でねこを飼っていましたが、接した記憶はあまりありませんでした。当時は外飼いが主流。当時の飼いねこは、甘えん坊な子でもなく、ほとんど家にもいなかったそうです。
「ねこねっと山中湖」との出会い
「何か所か見に行ったけどなかなかご縁がなくて。で、もう諦めようと思ったときにねこねっとさん(※)を見つけて」※山梨県の保護団体「ねこねっと山中湖」
愛さんが見てきた保護団体では、心を閉ざしている子も多かったのだそう。
「もちろんちゃんと向き合っていくけれど、自分はプロじゃないから、この子達が心を許してくれるかまでは分からない……。手に負えないんじゃないかなって、どこか自信を持てなかったり」
しかし、「ねこねっと山中湖」にいるねこ達は、それまで愛さんが出会ってきたねこ達とは様子が違ったといいます。自然に囲まれた、広々としてあたたかな雰囲気のお宅で、ねこ達はそれぞれがのんびり過ごしていました。
「『ねこねっと』にいる子は、みんなおおらかで、自由で、勝手に飛び乗って来る子とかもいて。ねこってこんななんだぁと思ったらかわいいなーと。安心しきってる様子を見て、ここのコミュニティがいいんだなぁと思ったりしましたね」
「保護ねこ達を飼育する『ねこねっと山中湖』の副代表・保科さんは、あたたかく優しくおおらかな方。そんな方のところで育った子がなんかいいなぁと思いました」
「(愛さんの自宅からは)遠いからLINEとかでやり取りをしてくださって、写真を送ってくださったり、この子はこういう子ですとか、すごく親切にしてくださるんですね。どういう子がいいとか希望も聞いてくれて。そんなふうに選んじゃいけないような気もしてたんですけどね……」
『ねこねっと山中湖』は、しっかりと愛さんの想いに寄り添ってくれました。ちょうどそんなときに保護されていたのがキャスパーだったのです。