Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

どうぶつ

子猫2匹を自宅へ ドイツで猫との生活を始めた日本人男性が振り返るドタバタお迎え劇

公開日:  /  更新日:

著者:島崎 英純

車に乗り込むと異変を察して鳴き始めた2匹 人間も不安なまま帰路へ…

 お迎え当日のドイツ国内は真夏日で、気温が34度前後まで上昇していました。自家用車の車内は当然クーラーが効きますが、あまり寒すぎても子猫たちには負担が大きそうです。また、譲渡元の農家の奥様いわく「子猫たちは生まれてから一度も屋外に出たことのない家猫」だそうで、今回初めて外に連れ出されることになったわけです。

 うーむ、自宅からこの農家さんまで片道3時間弱かかったので、帰路も当然そのくらい。いや、子猫たちのことを思えば安全運転を心がけねばなりませんから、ドイツのアウトバーン(高速道路)を200キロ近くで疾走するわけにもいかないでしょう。できるだけ車の大きな振動を避けて、無闇な車線変更などせずに一番右側のレーンを通行しなくては!(ドイツの道路は右側通行のため、右側が走行車線になります)

 持参してきたキャリーケースに2匹の子猫を入れて中を覗き込むと、すでに彼女たちは不安げな表情を浮かべています。それでも意を決してキャリーケースを車の後部座席に置き、シートベルトを巻き付けてエンジンをスタート。すると、すぐさま子猫たちがか細い声で鳴き始めました。農家にいる時は一切鳴かなかったのに、彼女たちはすぐさま不穏な雰囲気を察したようです。

 車外ではご夫婦が破顔一笑で手を振ってくれていますが、僕と友人は子猫たちと同様に不安げな表情でペコペコと頭を下げています。果たして、自宅のフランクフルトまで無事に子猫たちを連れていけるのでしょうか。