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「新米を炊く時は水を少なめに」って本当? 五つ星お米マイスターが教える新米の基礎知識

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

新米を炊く際は、とぎ方に注意

――新米をおいしく炊くコツは?

 基本的には普通のお米と同様ですが、新米はぬか臭さが少ないので、とぐ際は普通のお米より少ない回数でといでいます。お米をとぐ際は、優しく握って離すという工程を3合分なら50回ほど繰り返しますが、新米なら40回程度で十分。とぎすぎには注意しましょう。

とぐ時は赤ちゃんの手を握るように優しく【写真:小林靖】
とぐ時は赤ちゃんの手を握るように優しく【写真:小林靖】

 新米は水を少なめにして炊く、という話を聞くことがありますが、そこまで気にしなくてもいいと思います。気持ち程度減らしてみてください。水の量を少しずつ変えて、お好みの炊き加減を確かめてみるのもいいですね。

――「古米」とはどんなお米のことですか?

 新米とは逆に、収穫してから1年以上経ってしまったお米を古米と呼びます。新米との大きな違いは、やはり水分量。乾燥してお米の中の水分が抜けてしまっているので、古米の多くは固く、粘りや香りがありません。

 しっかりといでぬか臭さを取る、炊飯の際は吸水時間を長くするなど、古米ならではの工夫をする必要があります。炊き上げた古米は特有のさっぱりとした味わいを生かし、チャーハンなどに加工するのがおすすめです。

 それでも、古米はやはりどうしても味が落ちるもの。普段から大量にお米を買わず、1か月ほどで食べ切れる量を買うようにするといいでしょう。繰り返しになりますが、お米は野菜と同じで新鮮さが命。「乾物」ではなく「生もの」です。

◇松下祐(まつした・ゆう)
お米のトータルプロデュース事業を展開する京都の老舗米穀店「八代目儀兵衛」取締役COO。大手グルメサイトで培った食の知識を元に、五つ星お米マイスターとして活躍中。日本全国で講演や勉強会を行うなど、お米のおいしさと素晴らしさを伝え続けている。

(和栗 恵)