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日没が早まる秋 自転車の重大事故に注意! 早めのライト点灯や服装が大切
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標識や信号機を遵守 “ながら”の片手運転は禁止
――自転車の交通事故の原因にはどんなものがあるのでしょうか?
「自転車が関わる交通事故の約6割が交差点付近で発生しています。また、自転車が関わる交通事故の四大原因としては、1. 安全確認をしない、2. 信号無視をする、3. 一時停止で止まらない、4. 歩道での歩行者との接触が事故の分析から挙げられています」
――安全確認がまず大事ですね。
「信号機のない交差点でも必ず停止して安全確認をし、信号機のある交差点では必ず信号を守り、一時停止の標識ある場所では必ず一時停止をして安全を確認する。こうした習慣をつけることで、自転車が関わる交通事故の多くは防げることに留意して乗用しましょう」
――他に気をつけておくべきことを教えてください。
「ヘッドホンをして音楽を聴きながらだと、危険を知らせるクラクションなど他の交通を意識できないことがあります。ドリンクを飲みながらや、傘を差しながらの片手運転は転倒事故やとっさに停止できないことにつながるので禁止です」
ブレーキの効きとタイヤの空気圧確認は日常的に
――歩道を走る際に気をつけた方が良いことは?
「歩道を走行する時は、歩行者を優先することはもちろんですが、速度も大切です。幅の狭い自転車歩行者道でスピードを出して人と接触することは、間違いなく重大事故になります。歩道を自転車で走行する時は、歩行者の安全を確保して徐行が鉄則ということに留意し走行する必要があります」
――自転車の日常的な点検はどこを確認すればいいですか?
「ブレーキの効きとタイヤの空気圧に注意を払いましょう。ブレーキの効きが甘いと、危険を察知して急ブレーキをかけても停止することができずに、交通事故につながります。ブレーキの効きが甘いと感じた時には、必ず自転車店において点検と整備をしてもらいましょう」
――他にチェックするポイントは?
「タイヤの空気圧です。このことに関しては、適性の空気圧がタイヤの側面に記載されています。ご家庭などでタイヤの空気を補充する場合には、調整するのが難しいと思いますが、両手の親指で強くタイヤを押して軽くへこむ程度に補充されていれば問題はありません。タイヤの空気圧が足りないと、道路の段差でパンクを起こすばかりか、最悪転倒事故につながりますので、こちらも日常的に確認しましょう」
1958年埼玉県生まれ。サイクルアドバイザー。日本自転車普及協会の自転車文化センター勤務。小学生の時に遠乗りサイクリングを始め、高校・大学在学中もサイクリング部に所属し全国各地を回った。1992(平成4)年に日本サイクリング協会に入社。サイクリングインストラクターなどの野外活動指導者育成や、初心者を対象にしたサイクリング教室に従事。日本最大級のヒルクライムイベント「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」など多数のサイクリングイベントを立ち上げてきた。2015(平成27)年には、日本サイクリングガイド協会と協力し、サイクリングガイド育成のためのカリキュラムや検定問題などを作成。実際にサイクリングガイドの検定員を担い、愛媛県や沖縄県などにサイクリングガイドを誕生させる。
(Hint-Pot編集部)