からだ・美容
思春期の肌荒れ ゴシゴシ洗顔は逆効果 ニキビ跡に有効な治療法は? 医師が解説
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教えてくれた人:佐藤 卓士
洗顔は1日2回 ふわふわの泡で優しく丁寧に
思春期に関わらず、美肌を保つには日々のスキンケアが大切です。過剰に皮脂が出るからといって、一日に何度も洗顔をする必要はありません。朝、起きてからと夜、お風呂に入る時の2回で十分です。洗いすぎると乾燥によって皮脂分泌が盛んになりますので、注意しましょう。
「しっかり」とお伝えすると、ゴシゴシと洗うと思う人もいますが、ゴシゴシ洗いは逆効果。肌にとって摩擦による刺激は大敵ですから、優しく丁寧に時間をかけて洗うように心がけてください。
汚れを落とすには洗顔料をしっかりと泡立てること。ふわふわの泡で汚れを吸着するように優しく洗ってください。泡タイプの洗顔料を使うのもいいでしょう。
丁寧に洗ったら丁寧にすすぐことも大切です。生え際やアゴ周りにニキビができやすいのは、すすぎ残しも原因の一つです。特に生え際は泡が残りやすいので、すすぎ残しがないかをチェックするようにしてください。
時間をかけて丁寧にすすいだら、清潔なタオルで水分を押さえるように拭きます。ここでもゴシゴシはNG。洗顔後は肌が無防備な状態なので、刺激によるダメージが大きくなります。
乾燥は皮脂を過剰分泌する原因に 洗顔後はしっかりと保湿を
洗顔料で洗った後は、皮脂が減っていますから乾燥しやすい状態です。乾燥すると肌を潤そうと皮脂が過剰に出てしまうので、保湿を欠かさないこと。化粧水で水分を補給し、乳液で保湿をして皮膚を守るケアを習慣にしましょう。
近年、男性もスキンケアへの意識が高くなっていますが、思春期の男の子には親が保湿をするよう促してあげるといいですね。
べたつきや毛穴詰まり、肌のざらつきケアとしてスクラブ洗顔や毛穴パックがありますが、頻繁に行うのはおすすめできません。2週間に1回、1か月に1回くらいの頻度で行う分にはいいでしょう。その後は、いつもよりしっかりと保湿をしてあげることを忘れないでください。
脂っこい食事や睡眠不足もニキビのもと 正しい生活習慣が大切
肌を清潔にし、保湿をしていても生活習慣が乱れていると肌荒れしやすくなります。思春期は成長期ですから、食欲も旺盛。たくさん食べることは悪いことではありませんが、脂質や糖分が多い食事は避けてください。ファストフードやスナック菓子、揚げ物など脂っこい食べ物は、肌のべたつきのもと。まったく食べないというのは現実的ではありませんから、食べすぎないように注意してください。
食物繊維やビタミンCを多く含む野菜を積極的に摂りましょう。食事の量より質を変える工夫をすることが肌荒れ、ニキビの予防につながります。
ニキビ予防、ケアにはビタミンB2、B6がおすすめです。食事で摂ることが理想ですが、人はビタミンを生成できないので、十分な量を摂取するのも大変。サプリを利用するのもいいでしょう。また、保険薬でも処方できますので、肌荒れに悩んでいる時は皮膚科を受診して相談してください。
小学校高学年、中学生になると勉強や部活、習い事など忙しくなりますね。テスト前は夜遅くまで勉強をすることもあるでしょうし、時にはゲームに夢中になり夜更かしをすることも。寝不足はお肌にとって大敵です。十分な睡眠時間を確保することを心がけてください。