どうぶつ
盲導犬候補の子犬を預かるボランティア一家 まもなく訪れる別れへ“卒業”準備
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2回目の預かり訓練 ジェニーの様子は?
9月上旬頃、ジェニーは訓練の一環として3泊4日間、日本盲導犬協会で過ごしました。期間が少し長かったため、子どもたちは毎日のように「ママ、ジェニーちゃんはいつ帰ってくるの?」と不安顔。私自身も、ジェニーが良い子でやっているか、不安でたまらない時間を過ごしました。
1回目の預かり訓練は6月だったのですが、その時はジェニーがかなり緊張してしまったため、今回はできるだけ我が家と似た環境で過ごしてもらおうと、初日のみ我が家のように小学生のお子さんのいる家庭でお泊まりをしたそうです。
ジェニーの成長をずっと見守ってくれている協会の本岡さんによると、初めのうちは本岡さんの後ろに隠れていたようですが、本岡さんが帰った後は、明るく振る舞っていたそうです。また、協会に預けた後、ジェニーが犬舎で遠吠えをしたと聞きました。我が家でそんな風に吠えたことは一度もなかったので、寂しかったのかなと思っていたのですが、こちらの家庭やその後協会に戻ってからは遠吠えしなかったと聞き、安心しました。
前回の訓練では、散歩中に立ち止まって歩かなくなってしまうこともありましたが、今回は引っ張ることもなく、シッポを振って、一緒に歩いている人の顔を見ながら歩けたそうです。ジェニーはかなりの成長を見せてくれたようで、とても褒めてもらえました。排泄時も、家ではたまに排泄ベルトをつけるのを嫌がることがあったのですが、訓練中はきちんとできたようで、私はとても誇らしい気持ちに。
ジェニーは頭が良く、きちんと人の話を聞いて寄り添える犬だと常々思っていました。そうした気質も盲導犬になるためには必要なのかもしれません。
ただ、歩いている時に小さな子どもがいるとジェニーに怖がる様子が見受けられたとのことで、本岡さんからは「今後、同様のことがあった場合、『小さな子どもは怖くない、安心して歩いていいんだよ』というように誘導してあげてください」との課題をいただきました。
もしかしたら我が家の子どもたちが、ついつい楽しくてジェニーを驚かせたり、ジェニーの意図しない行動を突然取ってしまったりして、「小さな子=ちょっとドキドキする存在」なんて思ってしまっていたのかもしれないな、と思い至りました。
なので、「ジェニーと関わる時には穏やかに、優しく接してほしい」と子どもたちに話をして、協力を仰いでいます。ジェニーが将来、盲導犬として活躍できることが大切なことですから。