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サツマイモは皮ごと食べるのが正解? 栄養を丸ごといただくコツ 栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

芽は取る? アク抜きは必要? 栄養を効果的に摂る下ごしらえ

水に浸してアク抜き(写真はイメージ)【写真:写真AC】
水に浸してアク抜き(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 サツマイモの表面のでこぼこは、「ヒゲ根の跡」です。サツマイモには元々、ヒゲ根といわれる細い根がたくさん生えていますが、店頭で販売されているものはだいたいが取り除かれています。ジャガイモと違い、芽は取らなくても特に問題ありません。

 また、市販のサツマイモは出荷前に洗浄機で土が洗い落とされていますが、調理前は水洗いすると良いでしょう。土などが付いているでこぼこの「ヒゲ根の跡」は、たわしなどを使って優しく落とします。保管状況によっては、洗ったり、茹でたりした時に水が青い色になることがあります。これは皮に含まれているアントシアニンの色素なので、気にしなくて良いでしょう。

 サツマイモのアクは体に悪いものではないため、水溶性の成分が溶け出してしまうという視点からみても、アク抜きは必ずしも必要ではありません。ただし、きんとんのような黄金色を生かした料理を作る際は、アク抜きをしないと黒く変色してしまうので水にさらした方が良いでしょう。皮をむく時にも、流水にさらしながらむいた方が変色は防げます。

 家庭菜園をされているならばご存じの方も多いと思いますが、サツマイモは茎も食べられます。食物繊維が豊富で、きんぴらやおひたしにするのが一般的です。栄養豊富な旬のおいしい時期に、「食欲の秋」を満喫したいですね。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾