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秋の味覚はなぜ「芋・栗・南京」? 気になるカロリーと栄養 1日の適量は
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教えてくれた人:和漢 歩実
共通点は熱に強いビタミンC
秋の味覚の代表「芋・栗・南京」ですが、単なる語呂合わせではなく、理に適っている点もあるようです。寒くなる季節を乗り切るための栄養面メリットを、栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
――サツマイモ、栗、カボチャ。栄養面で共通している点はありますか?
「熱に強いビタミンCが豊富に含まれているという共通点があります。一般的に、果実や他の野菜などに含まれるビタミンCは熱に弱く、加熱調理での損失が大きいもの。ですが、サツマイモと栗、カボチャに含まれるビタミンCは、損失量が少ないのが特徴です。これはビタミンCがでんぷんに包まれているのが理由で、加熱するとでんぷんが糊化(こか)し、溶け出しにくくなります。
いずれも生食はできませんが、むしろ寒い季節には火を通した温かい料理で心も体も温めたいところ。また、ビタミンCは免疫機能を向上させる働きがあるので、寒くなる季節を乗り切るために必要な栄養素の一つです」
――その他、共通点はありますか?
「エネルギー源の炭水化物(糖質+食物繊維)が主成分であることです。つまり、主食のごはんと同じ。糖質の摂りすぎは肥満の原因になり敬遠されがちですが、糖質が不足した場合、エネルギーはタンパク質や体脂肪から作られるため、それぞれの体の組織を作るという本来の働きができなくなります。そのため、疲労感や思考力低下、精神的不安定などの症状が出る心配も。
これから寒くなると空気が乾燥し、雑菌やウイルスが増殖しやすくなります。ストレスへの抵抗力や免疫機能の低下を避けるためにも、適度に摂取すると良いでしょう。また3つとも食物繊維が豊富で、整腸作用や生活習慣病予防も期待できます」