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秋の味覚はなぜ「芋・栗・南京」? 気になるカロリーと栄養 1日の適量は

公開日:  /  更新日:

著者:鶴丸 和子

教えてくれた人:和漢 歩実

適量を食べて寒い季節に備える 1日の目安量は

ふかし芋は皮ごと食べると栄養メリットが(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ふかし芋は皮ごと食べると栄養メリットが(写真はイメージ)【写真:写真AC】

――カロリーは高めでしょうか? どのくらい食べると良いですか?

「どんな食品でも食べすぎは良くありません。炭水化物が主成分であるため、どれもエネルギーが低いとはいえませんが、3食品の目安としては、栗1粒を約30グラム(廃棄率20%)とすると約37キロカロリー、10粒食べると約370キロカロリーになります。

 同様のエネルギーを摂りたい場合は、サツマイモなら約300グラム、カボチャなら450グラムです。ただし、サツマイモをはじめイモ類の1日の目安量は100グラム、カボチャも同様に100グラム程度といわれています。おいしく、適量をいただきたいですね」

カボチャはβカロテンが豊富。風邪予防に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
カボチャはβカロテンが豊富。風邪予防に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

――それぞれ代表的な栄養はありますか?

「サツマイモの紫色の皮には、抗酸化物質を含むポリフェノールのアントシアニンやクロロゲン酸が含まれているので、ふかし芋でいただく際には皮ごと食べると良いでしょう。栗の渋皮にはポリフェノールのタンニンが含まれます。タンニンは強力な抗酸化作用があり、“さびない”体作りには欠かせない成分。摂取してこれからの季節に備えたいですね。

 カボチャは何といっても豊富なβカロテン。必要時に体内でビタミンAに変わり、目の健康、皮膚や粘膜を丈夫にして免疫機能を高めるといわれています。風邪やインフルエンザ予防のために取り入れたい食品です」

(鶴丸 和子)

鶴丸 和子(つるまる・かずこ)

和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
インスタグラム:tsurumarukazu

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾