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減量中に白いごはんを食べるなら…栄養士が教える賢い食べ方 玄米・雑穀米との違いも
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教えてくれた人:和漢 歩実
精白米と栄養価を比較 玄米には食物繊維が6倍も!
精白米と玄米(100グラム茶椀1.5杯分)の糖質やエネルギーを、日本食品標準成分表2020年版(八訂)で比較してみましょう。
○エネルギー
精白米:342キロカロリー
玄米:346キロカロリー
○炭水化物
精白米:77.6グラム
玄米:74.3グラム
○タンパク質
精白米:6.1グラム
玄米:6.8グラム
○脂質
精白米:0.9グラム
玄米:2.7グラム
○食物繊維
精白米:0.5グラム
玄米:3.0グラム
○リン
精白米:95ミリグラム
玄米:290ミリグラム
○ビタミンB1
精白米:0.08ミリグラム
玄米:0.41ミリグラム
玄米にはエネルギーにならない食物繊維が精白米の6倍も含まれています。そのため同量の精白米と比べると糖質量は少ない一方で、エネルギー量は大きく変わりません。その理由は、糖質と同じようにエネルギーになるタンパク質や脂質を多く含むためです。
精白米の脂質やリン、ビタミンB1、食物繊維は、玄米に比べて大幅に少ないことが分かります。栄養価は玄米の方が高いといわれるのは、このような理由からです。
精白米・玄米・雑穀米 それぞれを食べるメリットとは
精白米と玄米、雑穀米それぞれのメリットをまとめました。
○精白米のメリット
精白されているので消化吸収が良く、すぐエネルギーになります。運動時の補食や、胃腸が弱っている時、また消化器系が未熟な子どもには精白米が向くでしょう。
○玄米のメリット
食物繊維が多く、血糖値の上昇がゆるやか。血糖値の急上昇でインスリンの大量分泌を招き、結果として脂肪を蓄えやすくなることを防ぎます。ビタミンやミネラルのバランスが良く、カリウムや鉄分、マグネシウムなども豊富。また、精白米にはほとんどないGABAも。食べ応えがあるのでよく噛む必要があり、食べすぎが自然と回避されます。
○雑穀米のメリット
含まれる雑穀の種類により異なりますが、基本的にはビタミンB群やミネラル、食物繊維などを多く含みます。さまざまな食感や味わいも楽しめるので、玄米が食べにくい人にも向きます。雑穀米で栄養バランスを整えるのも良いでしょう。
極端な減量はかえって太りやすくなります。いずれも適量をよく噛んでいただきましょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾