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身近なキノコの栄養を比較 “最強”はどれ? 栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実
キノコといえば、低カロリーで食物繊維が豊富。ヘルシーな食べ物として知られています。比較的安定した価格で手に入りやすいので、家計にも優しく、寒くなる時期には鍋料理など食卓に登場する機会も増えるでしょう。店頭でよく見かけるキノコ類といえば、エリンギ、シイタケ、シメジ、エノキダケ、マイタケなどがあります。一体、どのキノコが栄養豊富なのでしょうか? 栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
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キノコと日本人との関わりは古い
キノコ類は、1億年前にはすでに地球上にいたとされています。日本では縄文時代の土器にキノコのような形をした土器が見つかっていて、何らかのかかわりがあったとも。
また、キノコは「菌糸(きんし)」からできていることをご存じでしょうか。微生物の真菌類が作る糸状の菌糸が集まり、塊になったものです。天然のものと人工栽培のものがありますが、近年では人工栽培の技術革新が進み、通年さまざまな種類のキノコを楽しむことができます。
主なキノコ5種類の栄養価を比較 エネルギーが高いのは?
エリンギ、シイタケ、ブナシメジ、エノキダケ、マイタケなどよく見かける5種類の栄養価(すべて生100グラム)を、日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基に比較してみまししょう。
○エネルギー
エリンギ:31キロカロリー
シイタケ(菌床):25キロカロリー
ブナシメジ:22キロカロリー
エノキダケ:34キロカロリー
マイタケ:22キロカロリー
数字上、一番カロリーが高いのはエノキダケの34キロカロリー、低いのはマイタケ、ブナシメジの22キロカロリーです。ただし、他の食材と比べたら全体的にカロリーは低めの食品です。
○食物繊維
エリンギ:3.4グラム
シイタケ(菌床):4.9グラム
ブナシメジ:3.5グラム
エノキダケ:3.9グラム
マイタケ:3.5グラムグラム
腸内環境を整えることが期待されている栄養素です。コレステロール値、血糖値、血圧値などの上昇を抑える作用があります。どのキノコも多めですが、最も多いのはシイタケです。