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身近なキノコの栄養を比較 “最強”はどれ? 栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実
キノコには免疫機能向上が期待できるβグルカンも
この他、5種類とも免疫機能の向上やコレステロール値の低下が期待できるβグルカン、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB群も含まれています。シイタケから発見され多く含まれるエリタデニンは、悪玉コレステロール値を低下させ、高血圧や動脈硬化などの生活習慣予防が期待されます。
キノコのうま味成分といえばグアニル酸が有名ですが、実は昆布に多く含まれるグルタミン酸も含んでいます。どのキノコが最も栄養があるかとは一概には言い切れず、さまざまな栄養価の違い、メリットがあります。数種類を一緒に使うことで、栄養も味わいも相乗効果でさらにおいしくいただけるでしょう。
効率の良い食べ方や保存方法を解説
キノコの栄養をくまなくいただくには、汁物が良いでしょう。これからの寒い季節には鍋物やみそ汁、スープなどにすると、水溶性の食物繊維やビタミンB群の栄養素を逃さずいただけます。
油で炒めると脂溶性のビタミンDの吸収率が高まりますが、おいしさという観点からはおすすめしません。キノコは油を吸いやすいため、大量の油を使うと風味が損なわれるからです。電子レンジで加熱してから、少量のオリーブオイルや塩をかけたり、サラダや料理の付け合わせに使ったりしても良いでしょう。
栄養価が高まる保存方法としては、冷凍保存がおすすめです。細胞が壊れ、酵素が働いてうま味成分グアニル酸を増やすといわれています。紫外線に当てても同様に増えるのだそう。
また、エルゴステロールという成分がビタミンDに変化し、骨粗しょう症予防や免疫機能向上も期待できます。乾燥させなくても、食べる前に1~2時間干すだけでも効果はありますので、ぜひお試しを。
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(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾