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「男のくせに」「女のくせに」はNGワード 性についてパートナーと話す時のテクニック

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:OliviA

感情的になりやすいトピック…主語や表現に気をつけて

Q. パートナーと性について話す時、マストの項目はどんなことでしょうか?
 ぜひお互いに理解しておきたいのは、それぞれが満足する性行為の頻度と好みですね。頻度では「月1回でいい」「毎日したい」など合わない場合、お互いを尊重し合意点を見つけるようにしましょう。

 性行為の好みについては、少し微妙です。パートナーに受け入れられないと思われる性癖を持つ場合、パートナーに明かすことができず、専門のサービスを利用することで解消するという方もいらっしゃいます。そうすることで逆に、パートナーとの関係を良好に保つことができるというケースもありますので、性行為の好みを話題にする時は、タイミングやパートナーの反応を見つつ、慎重に行うことが大切です。

 また、性欲については“健康情報”として相手に伝えておくと良いでしょう。性交痛がある、勃起しにくいといった状態は、健康面に理由がある可能性も小さくありません。健康に関する情報の一つとして共有しておくことがベストですね。

Q. 性行為の話はどんな風に切り出すのが良いのでしょうか?
 感情的になりやすいトピックでもあるので、2人に心の余裕がある時、時間を作って話すことをおすすめします。お互いの性格にもよりますが、人が少ない時間帯のカフェなど、ある程度は周囲を意識できて、感情的になりすぎない場所も良いでしょう。

 話す時に気をつけたいのは、恐る恐る切り出したり、申し訳なさそうにしたりしないこと。そうすることで「相手が正当であり、自分が不当」という流れを作ってしまいます。「言いにくいけれど、2人にとって大事なことを話す」という率直なスタンスで臨み、それを崩さないようにしましょう。

Q. 性について話す時、気をつけるべきことやNGワードはありますか?
 よくあるNGは「You(相手側)」を主語にすること。「あなたはこういうところがある」と言うと、相手はダメ出しをされている気分になり、ケンカになりがちです。話す時の主語はあくまでも自分。「私はこう思っている」「僕はこういう風に困っている」と自分の状況を伝えましょう。

 またセクシャルアイデンティティにも関わることにも要注意です。「女のくせにそこまで性行為に興味があるの?」「男のくせに情けない」など、「女のくせに」「男のくせに」という言い方は避けましょう。

 性行為や恋愛には、「女性はこういうもの」「男性はこういうもの」というジェンダーバイアス(男女の役割分担やその役割を期待する固定的な観念)がかかりやすいものです。相手のプライドや自信を貶めてしまうこの言い方は、一生残るかもしれない深い傷になる恐れもあります。パートナーと性の話をする時以外でも、使わないよう気をつけてください。

(Hint-Pot編集部)

OliviA(オリビア)

1980年生まれ。ラブライフアドバイザー(R)、アロマセラピスト、日本性科学会 会員。学生時代に「女性の性」をテーマに卒業論文を執筆したことをきっかけに、2007年より性に関する総合アドバイザーとして本格的に活動を開始。台湾でも書籍を出版するなど、日本のみならず海外にも活動の幅を広げ、多方面で「女性のセクシュアルウェルネス」「コミュニケーションを重視した性生活」の提案を行っている。近著に「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)など。