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自分の思い次第で里山カフェに 米在住ナチュラリストの家と暮らしへのこだわり
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若い頃の憧れは、山の中で小さなカフェを開くこと
若い頃、山の中で小さなカフェを開きたくて、日本で調理師の免許を取りました。そこから縁があり夫と結婚し、米国に住むことになり子どもが生まれました。20年ほどが経った今、当時の環境や未来予想図とはまったく違う形で私は生きています。けれども、里山の小さなカフェへの思いは変わることなく、ずっと心の中にあります。
鶏の声で目覚め、使い込んだ土鍋で米を炊き、裏庭の鶏の卵とその季節に畑から採れる野菜を中心に調理し、お弁当に詰める。これが私の朝の始まりの基本です。
キッチンの棚には、子どもたちと手作りした保存調味料のみそやみりん、お酢や塩レモンなどの瓶、キノコや自家製の干し大根といった乾物などがずらりと並びます。キッチンの道具、フライパンやカトラリー、ザルなどは、蚤の市やセカンドショップで見つけてきたり、友人から譲ってもらったりしたお古がほとんど。
それぞれ使い込んだ趣が、70年経ったこの家に、そして私の手に、しっくりなじんでいます。どこかのお店から連れ帰った小瓶が並ぶ古い壁かけは、植物をアルコールに漬け込んだ自家製のティンクチャーを入れてキッチンの壁に据え付けています。