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介護、操縦、マッサージ、カッパ捕獲…西村知美さんが55個の資格を取り続けた理由
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タレントの西村知美さんは、芸能界屈指の「資格マニア」として知られています。21歳での普通自動車免許を皮切りに、52歳の現在まで55個の資格や検定、許可証などを取得。種類も介護、操縦、オセロ、タイ古式マッサージ、空中ブランコ、カッパ捕獲許可証などバラエティに富んでいます。なぜ、そこまで資格を取り続けるのか? そのマインドに迫りました。
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目指す資格選びは「好きなこと」「苦手なこと」「役立ちそうなこと」
西村さんが最初に取った普通資格は、自動車運転免許でした。当時は21歳でアイドル活動中。事故の心配もあり、所属事務所からは大反対されましたが、「免許を身分証にしたいんです。自分で運転しないことは約束します」と訴え、押し切ったそうです。
「自分でもびっくりしたのですが、これが教習も試験も、一度も落ちることなく1か月半で取得しました。オートマ車限定ではなく、マニュアル車も運転できる免許をです。すごく自信になりました」
26歳だった1997年、元タレントで料理人に転じた西尾拓美さんと結婚。西尾さんが飲食業に転職したことで、西村さんは必要に迫られ、新たな資格を取得しました。
「その頃は子どもが欲しくて不妊治療をしていた時期でした。仕事3、家庭7の生活で、主人が店を開くことになり、主人に付き合う形で甲種防火管理者の資格を取りました。2日間の講習を受け、防火のこと、担架がなくても毛布やTシャツで人を運べることなどを学びました。それまでは習い事で教室に行っても全部が中途半端でしたが、ゴールのある資格取得はうれしかったですし、スキルアップにもなる。そこが魅力で次々と取るようになりました」
その後、西村さんは目指す資格の基準を「好きなこと」「苦手なこと」「いつか役立ちそうなこと」の3つに設定しました。
「『好きなこと』は勉強すればすぐに吸収できますし、私の場合、温泉、花火、コーヒー、声優、オセロです。タイ古式マッサージはされるのが好きで、資格を取れば自分を揉めると思っていましたが、習ってから、自分では足しか揉めないことが分かりました(笑)。
『苦手なこと』は料理、操縦ですが、『食わず嫌いは良くない。挑戦して自信をつけたい』という思いで挑戦しました。1級小型船舶操縦免許への挑戦は不安だらけでしたが、一発で取れましたし、やってみないと分からないものです。
『いつか役立ちそうなこと』は、着付けから取っています。祖母が亡くなって、家族の誰も着物を着られなかったことがきっかけです。『子どもができたら、七五三の着物で膨ら雀を』と思っていましたが、その時が来たらプロに任せました(笑)。速いし、きれいでしたから。でも、基礎を知っていたことでお手伝いはできました。
介護もそうで、介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)を取って良かったです。2級はお風呂から出て着替えの手伝い、歯磨き、寝たままでシーツを替えたり、寝たままシャンプーをしてあげたりなどですが、これは本当にためになりました」