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介護、操縦、マッサージ、カッパ捕獲…西村知美さんが55個の資格を取り続けた理由

公開日:  /  更新日:

著者:柳田 通斉

知識と資格は財産 取得後は学んだことをデータ保存

資格取得について語る西村さん【写真:荒川祐史】
資格取得について語る西村さん【写真:荒川祐史】

 それでも、積み上げた知識と資格は財産。西村さんは「忘れない」ための努力と工夫もしています。

「資格の勉強が終わったら忘れないように、学んだことをパソコンと携帯に打ち込んだり、手書きのノートを写真に撮って画像データとして保存したりです。実技は動画で撮影したり、絵に描いています。ただ、一昨年に知人のクルーザーを操縦した時は、ちょっとパニックになってしまいました。12年前に1級小型船舶操縦免許を取って以来だったので」

 西村さんは、購入さえすれば認定される資格も持っています。その一つが「カッパ捕獲許可証」(岩手県遠野市の観光協会が認定)です。なぜ必要だと思ったのでしょうか。

「以前、(元アイドルでタレントの)浅香唯さんが遠野市でカッパに会ったのですが、許可証がなくて捕獲できなかったそうです。なので、私は『これは持っておかなきゃ』と思い、2006年に初めて取りました。ネットで購入すれば誰でももらえる資格で、1年間200円です。このところはまとめて10枚を取って、友達に配っています。正直に言うと、遠野市には行ったことがありませんが、今は座敷童にも興味があります」

 タイ古式やバリニーズなどのマッサージ資格は、親孝行の思いもあっての取得。西村さんは、今は亡き父親と旅行を重ねていました。

「いろんなところに行きました。添乗員さんがいるツアーでドイツ、ギリシャ、ベルギー、オランダにも。父は高齢で弱っていましたが、2人で行けば元気になっていましたし、現地の方から『父と娘の旅行は珍しい』と言われて、すごく喜んでいました。コロナ禍になってからは海外に行けていませんが、今は母を連れていきたいと思っています。そのために一生懸命働いています(笑)」

 好奇心旺盛で、時間を見つけては勉強を重ねる西村さんに、大学生の長女も刺激を受けているとのこと。この先、2人で同じ資格を目指すこともありそうですが、西村さんはすでに新たな3つの目標を検討していました。

「(タレントの)白石まるみさんが講師をされている個性心理学研究所のカウンセラー資格、おもちゃの修理ができる日本おもちゃ協会のドクター、故郷のお役に立てる山口県関連の検定資格です」

 休日は家族で長距離のウォーキングも楽しむ元気な52歳。今後も資格取得を通して、高いコミュ力と向学心を発揮し続けることでしょう。

◇西村知美(にしむら・ともみ)
1970年12月17日、山口県宇部市生まれ。1985年、姉が応募した第1回ミス・モモコグランプリ獲得をきっかけに芸能界入り。翌1986年、映画『ドン松五郎の生活』の主演でデビューし、主題歌「夢色のメッセージ」でアイドル歌手としても活動。同年に日本レコード大賞新人賞を獲得した。その後は映画やドラマ、バラエティ番組などに多数出演し、「さんまのスーパーからくりTV」(TBS系、1992~2014年)にレギュラー出演。2002年には、「24時間テレビ」(日本テレビ系)のチャリティランナーとなり、100キロを完走。家族は夫と長女。身長155センチ、血液型O。
<西村知美さんの資格リスト>

(柳田 通斉)