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からだ・美容

加齢とともに増加する「舌苔」 高齢者は誤嚥性肺炎の原因になることも 医師が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

舌苔が引き起こすトラブルとは?

 舌苔が増えると、治療が必要になるような口腔トラブルを招く可能性も。とくに起こりやすい4つのリスクについて解説します。

○口臭
 厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、口臭の原因の87%が口の中にあることが明らかになっています。そのほとんどが、舌苔によるものです。舌苔に潜む「嫌気性菌」という細菌が溜まっているたんぱく質を分解すると、不快な臭いのする「揮発性硫黄化合物」が発生。これが口臭の原因になります。

○虫歯・歯周病
 舌苔の中にある細菌がもとで、歯垢が増えて虫歯や歯周病になる危険があります。また、歯磨き中に舌苔の細菌が歯に付着する可能性も。これを防ぐために、舌掃除の必要性が提唱されています。

○誤嚥性肺炎
 舌苔が誤嚥性肺炎の原因になることも。加齢や病気などで嚥下機能が弱まっている高齢の方はとくに注意が必要です。のどの近くまで舌苔が広がっていると、食べカスなどと一緒に細菌を飲み込んでしまうことに。間違って気道に入り、咳き込むなどして排出することができないと、細菌が肺まで到達してしまい炎症を起こすことになるのです。

○味覚障害
 舌苔は味覚障害の原因にもなり得ます。味覚とは、味を感じる細胞の集まりである「味蕾(みらい)」に食物が接触して、その刺激が脳に伝達されることで感じるものです。ところが、味蕾のある舌乳頭が舌苔で覆われてしまうと、伝達がスムーズに行かず味覚を感じにくくなるため、味覚障害を起こすことがあります。