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仕事・人生

ダウン症モデル菜桜さんを支える母 夢を追いかける3きょうだいを育て上げるまで

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

19歳のダウン症モデル・菜桜さん【写真:菜桜さんインスタグラム(nao_angel_smile)より】
19歳のダウン症モデル・菜桜さん【写真:菜桜さんインスタグラム(nao_angel_smile)より】

「ダウン症のある人たちがその人らしく、安心して暮らしていける」社会を目指して。3月21日は毎年、日本や世界で啓発イベントが行われる「世界ダウン症の日」です。そこで、ダウン症やさまざまな合併症と闘いながらファッションモデルとして活動する齊藤菜桜さんと母・由美さんにインタビュー。3人の子どもを育て上げた由美さんの子育ての信条や、夢を追い続ける大切さなど、お話を伺いました。

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モデル活動を続けてこられたのは菜桜さんの強い希望から

 日本ではまだまだ珍しいダウン症モデルとして活躍する菜桜さんは先日、19歳の誕生日を迎えました。現在、菜桜さんは週に5日、毎日5時間作業所で働きながらモデル活動を継続。ファッションショーに出演したり、ファッションブランドのアンバサダーを務めたりと、夢を追いかけて日々努力をしています。

「仕事は学校よりも楽しいようで、働き始めて約1年になる最近では周囲を困らせる行動もなく、黙々と仕事に打ち込んでいます。社会人になったことで、自分で出かける支度をして、送迎車に1人で乗って作業所まで行けるようになりました」

 母・由美さんによると、菜桜さんの知能は5歳程度で、集中力は20分ほどしか持ちません。ショーに出演するためにウォーキングのレッスンをしていたところ、集中力が持続しないことを指摘され、「健常の子とやっていくならできなきゃいけない」と叱責されたことも。それでも続けてこられたのは、菜桜さんの強い意志があったからでした。

「私は菜桜がやりたくなくなったら、いつでもやめていいと思っているんです。なので、つらそうなときには『やめようか?』と聞くのですが、菜桜は泣きながらも『やだ、やる!』と言って、またポージングやウォーキングの練習を始めます」

 夢は「諦めたら終わり」「口に出せば絶対叶う」を信条にしている由美さん。実は、菜桜さんが誕生するまでは、それほどポジティブなタイプではなかったそうです。しかし、今では子どもの自主性を大切にしながら、すぐ隣でサポートを続けています。そうした母の姿を間近で見てきた菜桜さんのお姉さんとお兄さんもまた同じように、夢を叶えるための努力を惜しまない子に育ちました。