Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

熱中症予防に大切な栄養成分とは 食事のポイントを栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

あらゆる部位を構成する主成分・たんぱく質も欠かせない

鶏ささみのコショウ焼き(写真はイメージ)【写真:写真AC】
鶏ささみのコショウ焼き(写真はイメージ)【写真:写真AC】

○たんぱく質
 筋肉をはじめ、骨や臓器、皮膚、爪などあらゆる体の部位を構成する主成分です。20種類のアミノ酸から構成され、体内で合成できない9つのアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれます。ひとつでも不足すると、たんぱく質が合成できず筋肉量が減る、体力が落ちる、疲れやすくなる、免疫機能が低下するなど、体調不良になることも。アミノ酸の構成は食品によって異なるので、さまざまな食品を摂取することが大切です。

 たんぱく質は肉・魚・乳製品・大豆製品などに多く含まれます。とくに、たんぱく質代謝の補酵素であるビタミンB6と一緒に摂取すると、たんぱく質の代謝が促進。ビタミンB6は、肉や魚ではマグロ、カツオ、サンマなどの赤身の魚やレバー、ヒレやササミなど脂が少ない部位などに含まれます。そのほか、パプリカやニンニク、バナナ、玄米にも。

調理の際も気をつけて できるだけ手早く簡単に

 以上が、夏を元気に乗り切るために知っておきたい栄養成分です。これだけの酷暑になると調理の際も注意が必要です。エアコンをつけていても、キッチンは火を使うため気温が上がりやすく、調理中の蒸気で湿度も高くなりがちです。調理中では換気扇や小窓を開けて、空気の通り道を作っておくと良いでしょう。こまめな水分補給も大切です。

 調理はできるだけ手早く、火を使わないように電子レンジ調理も活用すると良いでしょう。また、缶詰や練り物、冷凍やレトルト食品なども上手に活用し、手軽かつおいしい食事で栄養バランスを整えて元気に過ごしたいですね。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾