仕事・人生
宝塚元トップ男役・北翔海莉さんの家庭で飛び交う「ありがとう」 夫婦でつなぐ感謝の思い
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インタビュアー:竹山 マユミ
今年で芸能生活25周年を迎え、9月14日から記念公演「THE 北翔まつり」を開催する宝塚歌劇団元星組男役トップスター・北翔海莉さん。これまでを振り返る豪華な内容でお届けする舞台で、長男と共演することも話題になっています。OGたちの視点からクローズアップする「Spirit of タカラヅカ」の最終回は、北翔さんを支えてきた家族について。昭和の上方喜劇界を代表する藤山寛美さんの孫・藤山扇治郎さんと結婚し、2020年に生まれた長男・美治くんの“教育方針”や後輩たちへのメッセージなど、宝塚をこよなく愛するフリーアナウンサーの竹山マユミさんが伺いました。
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25周年記念公演で長男と共演 「1歳のときに音をとって歌っていた」
竹山マユミさん(以下、竹山):宝塚歌劇団を離れたあとも舞台などで活躍を続けてこられた北翔さんは、芸能生活25周年を迎えられ、記念公演も控えていらっしゃいますね。その舞台は息子さんと一緒に出られるそうですが、そういう機会がくることは想像していらっしゃいましたか。
北翔海莉さん(以下、北翔):いや~、想像していなかったですよ。でも、コロナの影響もあり楽屋で育ったような子なので、舞台に立つという感覚は小さいときからなんとなくわかっていたのでしょうね。2歳を過ぎたときに、自分も舞台に出るって言い出したので。
竹山:え~っ、それはすごいですね。そういう声を聞いたときには、どんな思いでしたか。
北翔:失敗してもなんでもいいんです。最初からがんじがらめのレールを敷くのではなくて、なんでも挑戦させて「失敗したことも体に刻みなさい」っていう考えなので、何かさせてみるのもひとつかなと。それで人前がダメで袖に引っ込んじゃって、もう人前に出ないって言ったとしても、それはそれでいいよって思いますよ。
竹山:ご主人はどう思っていらっしゃるのですか。
北翔:楽しみにしていますね。もともと、夫も芸事の家に生まれたので、すべてその道に行かなきゃいけないという環境には絶対にさせたくない人なんです。喜劇役者になるのか、ミュージカルのほうに行くのか、それとも全然関係ない仕事に行くかもしれません。殺陣のほうに行くかもしれないし、フラメンコやるって言うかもしれないし……すべてが楽しみです。
竹山:なんでもどんどん挑戦させてあげて、可能性を開いていこうというのがご夫婦の方針なんですね。
北翔:はい。
竹山:ご家庭のなかは、すごく楽しそうですね。
北翔:今もそうですけど、常に誰かが歌っているような家なんです。だから、歌を歌うのは早かったですね。1歳4か月ぐらいで音をとって歌っていましたから。耳がいいのか、そういう環境だったんでしょうね。
竹山:それは息子さんが受け継いでいる“サラブレッド”的な才能ですよね。
北翔:息子はモーツァルトの歌を歌うこともありますし、宝塚の映像を見たこともあります。松竹新喜劇の“じいじ”、藤山寛美さんのDVDも見たあとなんて、喜劇役者みたいな顔をしてモノマネしているくらいですから。ジャンルは問わず、ですね。
竹山:すごいですね。本当に、どの血筋を引いても才能に満ちあふれていますものね。これからどういうふうに開花していくのか楽しみですね。
北翔:本当に楽しみです。