Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

話題

東京圏地価上昇率1位は意外な穴場 都心から30分の「北の鎌倉」 かつて“幻のディズニーランド”計画も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

“幻のディズニーランド”のゆえん 近代化が加速して…

JR我孫子駅の駅そば弥生軒の名物「唐揚げそば」【写真:Hint-Pot編集部】
JR我孫子駅の駅そば弥生軒の名物「唐揚げそば」【写真:Hint-Pot編集部】

 しかし、構想は具現化することはありませんでした。「残念ながらいっときだけ、芸能館みたいなちょっと歌を歌ったり、踊りをするような施設を作り、それだけやって構想を諦めて住宅地になりました。芸能館には私も親に連れられて行ったことがあります」。一部で“幻のディズニーランド”と呼ばれる我孫子版夢の国は、文字通り、夢のまま終わっていたのです。

 それでも手賀沼の埋め立ての許可は降りていたため、住宅地としての面積は増えることになります。のちの我孫子の発展にとってもターニングポイントになりました。

「北の鎌倉」と言われ、多くの人に愛されてきた我孫子。ネット上には、住民から「この絶妙な田舎感が気に入っている」「お祭りやイベントも多く、子育て世帯にはありがたい」などの声も上がります。大規模マンションが林立する近代化の中でも、手賀沼は清らかな水をたたえ、市内に歴史や文化が息づいた跡は残っています。

 前出の村山さんに我孫子のデメリットを聞くと、坂が多いことと、急に宅地化したため、場所によっては雨水がはけにくいことを挙げました。我孫子駅が最も高く、最も低い手賀沼までは13メートル下ることになります。買い物などの移動には電動自転車が欠かせないかもしれませんね。

 地価は今後も上がっていくと予想しています。

「もともと我孫子は下がり過ぎたんですよ。バブルが弾けて3分の1になったと言われたでしょ。我孫子は5分の1になりました。いまは戻ってきていると言っても、バブル前までは戻っていないですからね。バブルの前のほうが高かった。だからもう少し上がりますよ」と村山さんは見通しました。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)