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会社員と週末寿司職人の修行を両立した30代女性、フィンランドに移住「始めるのに遅すぎることはない」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

移住して最も衝撃を受けたことは… 祝日の少なさも

北部ラップランドの朝焼け【写真提供:chika】
北部ラップランドの朝焼け【写真提供:chika】

 そして、移住して最も衝撃を受けたのは、意外なことでした。北欧諸国は一般的に夏季休暇が長い印象がありますが、chikaさんは、「勤務先によって異なりますが」と前置きしつつ、休暇の少なさに驚いたと言います。

「長い夏休みの印象がありますが、実際に来てみると、基本は勤続1年後から取得できる権利なので、初年度はなかったんですね。かつ実は日本は、フィンランドよりも祝日が多いんですよ。1年目の休みは最長で3日間でしたし、祝日も少なかったです。フィンランドの1年目は、私の社会人人生の中で一番出勤日が多い1年になりました」

 北欧は社会保障が充実する分、税金が高い印象があります。物価についての実感を聞きました。取材した10月3日時点のレートでは、コーヒー1杯4ユーロ(630円)、ランチ15ユーロ(2300円)、バーの生ビール8ユーロ(1260円)で、円安の影響も受けていると話します。「ただスーパーで買う食材はインフレの影響で一部値上がりがあったにしても、旬の野菜であったり、いつも価格が安定してるパスタ類を取り入れたりしながら工夫次第で抑えることもできる」とのことです。

フィンランドで感じる「日本」とは? アニメ映画の上映も

フィンランドの一風変わったお寿司【写真提供:chika】
フィンランドの一風変わったお寿司【写真提供:chika】

 フィンランドでは日本を感じることも多いそう。

「一番はお寿司屋さんが多いですし、お酒のお店に行くとアサヒビールが売っていますし、映画館では日本のアニメ映画も上映されるので、日常の中で日本を感じる機会は街を歩いているだけでも多いなと感じます。車でもトヨタがたくさん走っていたりという工業的な関心もあれば、アニメーションの部分、そして食文化までいろんな側面から興味を持っている方が多いような印象を受けました」

 フィンランドには3年は住もうと決めているというchikaさん。著書では、これまでの経験からchikaさんが現地の生活に取り入れているルーティンの数々を紹介しています。

「2年目の目標でいくと、1年前にフィンランドの人たちに学んだ“自分の人生も暮らしも自分でデザインしていく”ということを自分でも敏感になって選択をしながら、時間の使い方、働き方、暮らしの買い物や細々したことに至るまで、3年目に見える景色がより自分らしいものになっているように、毎日のルーティンをさらにチューニングしながら過ごしたいなと考えています」と、結びました。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)

コミックエッセイ「マイフィンランドルーティン100 ヘルシンキ暮らし編」(ワニブックス刊)
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