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イタリアに住んで驚いた女性の筋トレ 脱いだらムキムキ 忙しくても仕事と育児、両立できるワケ

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

長谷川さんの1週間…日本でもジムに 効率的な食事で時間を有効活用

ミラノの夜景【写真提供:長谷川悠里】
ミラノの夜景【写真提供:長谷川悠里】

 今は日本を拠点にしている長谷川さんも、1週間の過ごし方には特徴があります。

「運動は週に2回か3回、イタリア人みたいに昼ご飯の45分ぐらいを運動の時間にあてているんです」

 ランチタイムの60分を食事15分、ジム45分と分けて、筋トレを日常生活の中に取り入れています。

 食事は短時間で取る必要がありますが、粗末にしているわけではありません。

「週に2、3回の昼ご飯がすごく簡素になるんですけども、簡素というのは、例えばおにぎり1個とかそういう話ではないです。タンパク質や野菜、ご飯の量とかをちゃんと規定して、例えばそれを全部ミックスしちゃうとか、ワンプレートにしてそれを10分ぐらいで食べる。筋肉はタンパク質がないとつかないので、メニュー化して、簡単にすぐ作れるようなものを朝作って持っていくとか、そういう形ですべてを1時間で完結するようにすると体も強くなるし、健康にもよくなります」

 少量で栄養を効率的に取ることができるスーパーフードを活用するのも一つの方法です。お昼休憩にジムというのは日本ではイメージしづらいかもしれません。しかし、多様な働き方やリモートワークが広がっています。いつでも利用できる無人のジムも増えています。可能かどうか、時間の使い方を検討してみるのもいいかもしれません。

イタリアの時短勤務とは? 「1分1秒人生を無駄にせず生きている」

母校のボローニャ大学は1088年創立【写真提供:長谷川悠里】
母校のボローニャ大学は1088年創立【写真提供:長谷川悠里】

「イタリアにも時短勤務があります。みんなしています。ただ、保育園が6時までとか日本みたいに長くなくて、だいたい4時ぐらいに終わっちゃう。なので、(自分の)時間がないというのは、イタリアのほうがひどい。本当必死でやっている感じです。1分1秒人生を無駄にせず生きているなって感じます。結局、楽しむっていう体力もないじゃないですか。疲れ過ぎて。家でテレビつけて、1時間ぐらいぼーっと見ておしまいっていうのが今は普通じゃないですか。でも、そうじゃないんですよね。体力が違う。土日は疲れちゃうから、どこにも行きたくない。そうじゃなくて、土日は登山とかしているんですよね。イタリアは中高年も楽しめる国になっています」

 長谷川さんは髪のケアを専門とする会社を経営する一方で、こうしたイタリア人女性が持つ哲学を日本でも広めたいと考えています。

「日本だと、スレンダーで美しくいたいと、ただただ食べないで痩せていく女性が結構多い。でも、筋肉つけずにエステに行くと、だんだん疲れて、病気になる可能性も高まり、結局人生は尻すぼみになっていく。何歳になっても人生を楽しみ尽くす工夫を重ね、そのためにこそ身体づくりも怠らないイタリア人女性の生き方というのを伝えていければなと思っています」と、結びました。

◇長谷川悠里(はせがわ・ゆり)
株式会社エルゴンジャパン代表取締役。10代半ばで渡伊し、ミラノとボローニャで約20年にわたり過ごす。ボローニャ国立大学卒業、ミラノ国立大学大学院修了。司馬遼太郎奨励賞。慶應大学文学部/外国語教育センター講師。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム)