からだ・美容
白玉点滴やニンニク点滴…美容点滴の効果と注意点は? 美容形成外科医が解説
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教えてくれた人:佐藤 卓士
シミ予防や疲労回復、免疫力を高める高濃度ビタミンC点滴
体内で生成できないビタミンC。食事やサプリメントから摂取することもできますが、たくさん食べたとしても体に吸収されるのはごくわずかで、残りは尿と一緒に排出されてしまいます。点滴の場合、高濃度のビタミンCを血管に注入するので、細胞にダイレクトに届きます。
ビタミンCはメラニンの生成を抑え、コラーゲン生成を促すためシミ予防や美肌に効果的。また、体をサビさせない抗酸化作用が高く、ガンや動脈硬化の予防、老化防止にも役立つといわれています。ストレスや風邪などの病気に対する抵抗力を強めるため、健康維持にも欠かせません。高濃度ビタミンCは、欧米ではガン治療に用いられています。
1回の効力は1~2週間持続します。1~2週間に1回の注入を1~2か月続け、その後は月1回のペースで継続するといいでしょう。ビタミンCなので副作用はほとんどありませんが、G6PD欠損症の方は受けることができません。
肌が白くなることで注目されたグルタチオン点滴
ビヨンセ注射、白玉点滴と呼ばれているのは、グルタチオン点滴のことです。優れた抗酸化作用があるグルタチオンは、ヒトの肝臓などで作られるペプチドという化合物で、グルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸で構成されています。これらは20代をピークに、加齢とともに減少していきます。グルタチオン点滴で投与することで、内服薬よりも即時的かつ効率良く全身に入っていきますので、より高い効果が得られます。
解毒作用や活性酸素の除去、細胞を活性化させる働きがあります。肝臓の治療やアレルギー、気管支喘息、皮膚炎にも効果を発揮するといわれています。また、パーキンソン病の治療にも用いられています。
美白効果に注目が集まったのはここ数年のことです。シミやくすみを改善し、肌の透明感を高める効果が期待できます。抗酸化作用も高いので、皮膚の老化予防にもなります。
ゆるやかに効果が出てくるので、すぐに肌が白くなるわけではありません。1~2週間に1回のペースで2か月は継続してください。5~10回で効果を実感できるでしょう。