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英国の面接は日本と似ている? 言葉の壁やビザ問題 海外在住者が見つけた解決の糸口とは
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いざインタビュー!
では、見事に書類選考を通過し、インタビューに呼ばれた場合のお話をしましょう。それはもうドキドキものですよね。
まず安心してほしいのですが、インタビューで聞かれる質問内容は日本と似ています。自己紹介や今までの経験、応募した仕事と自分の経験がどうマッチするのかなど、オーソドックスなものばかりです。また、事前に課題やテストを受けている場合は、どうしてそう考えたのか、どうやってその答えにたどり着いたのかなどを詳しく聞かれることも。
ネックになるのは、英語力です。インタビューに呼ばれても、ネイティブの人としゃべる(ビジネス)英語力がないと始まりません。自分ひとりでいくら対策しても、やはり会話のキャッチボールの練習やスピーキング、リスニングには限界があると思いました。
そこで私が目を向けたのは、言語交換(相互学習)。今では「Tandem」「Hello Talk」など、無料で使えるアプリがたくさん出回っています。私は「Rightmove」といったコミュニティ掲示板なども駆使して、日本語を学びたい人と英語を学びたい自分とで、うまく条件に合う人を探すことにしました。世界の人とつながるのは一瞬です。
日本語は人気のある言語なので、アプリに登録するだけでものすごい数のメッセージが来るかもしれません。そこから自分と同じくらいの熱量を持った人を精査するのは至難の業ですが、自分の語学学習の目標、相手に求めるものなどをしっかり書くようになってからは少し収まったような気がします。
私は本当に運良く、熱量を持った信頼のおける数人の友人と出会うことができました。その結果、お互いに英語と日本語で書いた日記を添削し合ったり、CV(英文履歴書)を添削してもらったり、インタビューやスピーキングの練習に根気良くつきあってもらったりしました。こうして切磋琢磨しながら、着々と準備を進めることができたのです。
そこまで準備しても、最初の大事なインタビューは心臓バクバクの状態でした。もともとあがりやすい性格に加えて、極度な緊張とプレッシャーで文法も発音もめちゃくちゃ。なんとか終えてオフィスを出た瞬間、過呼吸のようになり、冷や汗がどっと湧き出たのを今でも覚えています。
細かなところまで意思疎通できないもどかしさがありますし、手ごたえも感じにくく、やはり日本の面接に比べると慣れるまでは少し大変な点が多いかもしれません。
(Moyo)
Moyo(モヨ)
新卒採用で日本の出版社に入社するも、心身ともに疲弊し20代後半にノープランで退職。それまでの海外経験は数度の旅行程度だったが、イギリスへ語学留学ののち移住した。そのまま、あれよあれよと7年の月日が経ち、現在はフランスに在住。ライター、エディター、翻訳家、コンサルタントとして活動している。最近ようやくチーズのおいしさに少し目覚める。