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仕事・人生

実録・認知症の父の免許返納 失効手続きで病院検査へ 説得し続けたアラフィフ娘の思い

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

「アルツハイマー型認知症」と診断 思わぬセカンドオピニオンも、やはり運転はもう無理

 ところで……。父は地元の脳神経外科で診察を受けています。その診断では、脳内に脳梗塞を起こした跡がいくつもあり、それが原因で認知症を発症しているのでは? ということでした(つまりは、脳血管性認知症)。しかし、警察が指定した病院での結果は大きく違いました。検査から1週間ほど経って、担当してくださった警察の方から連絡があったのですが、

「やはりお父様は、もう運転は無理ですね。アルツハイマー型認知症という診断が出ましたよ」

「ええっ! 脳血管性じゃなかったの!? アルツハイマー型!? まったく診断が違うじゃないのよ」と、ここでもびっくり。そばにいた夫と「まさかのセカンドオピニオン」と、つい笑いあってしまいました。(次回の検査で、現在通っている脳神経外科でこの結果を伝え、再度、検査をしてもらう予定です)

 付き添ってくださった警察官によると、昭和ひと桁~10年代の男性は、免許の取得が大変だった時代に育ったこともあり、頑なに免許の返納をしたがらず、失効させるのも難しいケースが多いといいます。

 困ったときは、ひとりで抱え込まずに地域の警察の適性相談窓口へ。

 認知症の父の免許返納で奔走してきた結果、ようやく“出口”が見えてきました。向き合う私は、ひとりじゃない。今回の検査を経て、改めて感じました。

(和栗 恵)