Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

「さつま揚げの日」に考える ちくわ、かまぼこと何が違う? 豊富な栄養素とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

栄養面での違いは? さつま揚げに多いのはカルシウム

蒸して作られたかまぼこ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
蒸して作られたかまぼこ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 さつま揚げは、ちくわやかまぼこと同様に魚を原料とするため、体のあらゆる構成成分となるたんぱく質、血液サラサラでおなじみのEPA(エイコサペンタエン酸)、脳の活性化に期待できるDHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸を含みます。そのほか、骨や歯の成分であるカルシウム、赤血球の成分である鉄などのミネラルが多いのも特徴です。

 さつま揚げ、ちくわ、かまぼこの栄養成分に大きな違いはありませんが、さつま揚げに多く含まれるのがカルシウムです。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、100グラムあたり、かまぼこ25ミリグラム、ちくわ15ミリグラムに対し、さつま揚げは60ミリグラム。ちくわと比較すると4倍も含まれています。

焼き目がついたちくわ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
焼き目がついたちくわ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 たんぱく質はいずれも約12グラムで大きく変わりませんが、油で揚げている分、脂質はかまぼこが0.9グラム、ちくわが2.0グラムなのに対して、さつま揚げには3.7グラム含まれています。同じく100グラムあたりで比較すると、かまぼこは93キロカロリー、ちくわは119キロカロリー、さつま揚げは135キロカロリーに。ほかと比べてエネルギーや脂質は高めです。

 さつま揚げの油分が気になる場合は、調理前に一度油抜きをすることをおすすめします。沸騰したお湯をかけるか、お湯にくぐらせるだけでも良いでしょう。余分な油が取れるため、カロリーを減らすことができますよ。また、油独特の臭いも取れるので、風味も良くなるでしょう。煮物に使う場合は、油抜きをすることで味の染み込み具合も格段に良くなります。

 魚の練り物というと、気になるのは塩分。種類によってそれぞれグラム数は異なりますが、100グラムあたりで塩分量を比較すると、かまぼこが2.5グラム、ちくわが2.1グラム、さつま揚げが1.8グラムです。

 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」によると、1日の食塩摂取量の目標は、男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満(WHOは5グラム未満)です。食塩のとりすぎは、高血圧をはじめ脳卒中や心臓病など生活習慣病の原因となります。いくら体に良い栄養が含まれるからといって、食べすぎには気をつけましょう。

(Hint-Pot編集部)