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「トイレにも自由に行けない」 職場にいる苦手な人、改善するテクニックは
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教えてくれた人:瀬川 文子
苦手に感じるのには明確な理由が… 最多は「態度が高圧的」
次に、「職場で『この人、苦手だな』と感じる主な理由はなんですか?(複数回答可)」を聞くと、「態度が高圧的」が半数近い47.5%、次いで「嫌なことをされた、言われた経験がある」33.3%。「なんとなく」ではなく、理由が明確なケースが多いようです。
さらに、「苦手な人と仕事をするうえで、とても困っていること、強くストレスを感じること」の記述回答では「人の意見を聞かない」「あいさつをしない」「嘘をつく」など、人間性の要素のほか、3つに分類できる意見が目立ちました。
○避けられないのがストレス
「ふたりきりになることがあり、困る」「プライベートに踏み込んでくる」「悪口が多く、相槌を打たないといけないのがつらい」
○仕事に支障がある
「意見対立を調整したくても相手が譲らず、うまく流せない」「コミュニケーションがうまく取れず仕事がはかどらない」
○心身の不調や退職につながる状況
「ちょっとのミスでも、いきなりヒートアップしてキレるので怖い」「トイレにも自由に行けない」
相手が聞く体勢になる前置き言葉で“対話の技術”を駆使
いずれもつらい状況ですが、「トイレにも自由に行けない」というのは健康に影響があり、とくに深刻です。ほかにも、苦手を超えたハラスメントを訴える声が見られました。瀬川さんは、そうした事態は早急な改善が必要で、場合によって人事や上席者などへ働きかけるべきと指摘。率直に言いにくい相手には、“対話の技術”を駆使して話を進めるのが有効とアドバイスします。
「伝えにくい話の“対話の技術”で、大事なのは本題に入る際の前置き言葉。まず『聞いていただきたいことがあります』と、相手が聞く体勢になる言葉を選びましょう。その前に『お伝えしていいか、とても悩んだのですが』など、躊躇する様子を見せるのも効果的です。
よく使われる『お話があります』は、相手が“応戦しなければ”という心理になりやすいため、避けてください。また、話す際には主語を『あなた』にすると責める形になり、相手が話を受け入れられない気持ちになるので、あくまで『私が』つらいこと、困っている事実を伝えるのがポイント。難しい状況ほど“対話の技術”をうまく使ってほしいですね」
こうしたテクニックは苦手な相手に直接、改善を求めるときだけでなく、人事などに状況を伝える際にも有効だといいます。