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「家族が一緒にスーパーへ行ってくれない(笑)」 成城石井トップバイヤー ヒット商品選びの秘訣とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・鍬田 美穂

さまざまな食材がそろうスーパーマーケット(写真はイメージ)【写真:写真AC】
さまざまな食材がそろうスーパーマーケット(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 日常生活での買い物に、欠かせないスーパーマーケット。生鮮食品の充実など、求めるものは人それぞれですが、安さを重視する人が少なくありません。そうしたなか価格帯は高めでも、多くの人に支持される店のひとつが成城石井です。国内外の珍しい商品や質の高い惣菜など、ファンを集める秘訣はどこにあるのでしょうか。成城石井トップバイヤーの濱田智之さんにお話をお伺いしました。

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SNSで多くの“推し”コメント 初出店の新潟では入ってほしいテナント1位に

「SNSで、このチーズがおいしいっていうのを見て、買ってみたんです」

 会計中の女性が話しかけると、店員さんは「私も大好きで、よく買うんです。本当においしいですよ」と、まるで自分が褒められたかのように、笑顔を見せました。女性が話していたように、ネットの口コミやSNSで“推し”コメントや「国内では、成城石井にしか置いていない」といった声をよく目にします。

 3月には、日本海側で初出店となった新潟県の「成城石井 CoCoLo新潟店」に開店前から行列が。実は、出店が決まる前に地元メディアが行ったアンケートで、この商業施設に入ってほしいテナント1位を獲得し、地元住民待望のオープンでした。

3月21日、新潟駅の新たな商業施設CoCoLoで開店した「成城石井 CoCoLo新潟店」【写真提供:成城石井】
3月21日、新潟駅の新たな商業施設CoCoLoで開店した「成城石井 CoCoLo新潟店」【写真提供:成城石井】

 ほかのスーパーにはないもの、とくに海外メーカーの商品は、どうやって選ばれるのでしょうか。濱田さんの場合、さまざまな方法があるなか、大きなウエイトを占めるのは食品メーカーが出展する展示会だといいます。

 日本でも、国内外から数千社が集うアジア最大級の食品展示会「FOODEX JAPAN」があります。多くのバイヤーが商談を行う展示会は世界各地で催され、最大で5000~6000のブース。広大な会場を網羅するのは難しく、商談先や見るべきブースの絞り込みに、綿密なリサーチが欠かせません。

「会期は2~4日間で、1日に商談できるのは25~30社。合間にブースを回るのを入れると50~60社くらいです。4日間では200社以上になりますね」と話す濱田さん。最終的に取引に至るのは「平均すると10社ほど」だそうで、厳選ぶりがうかがえます。