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選手村食堂は「6000円の価値は全くない」 日本人が見た五輪の裏側 セーヌ川クルーズで衝撃 一番の思い出は…

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

本場のフランス料理は1人4万2000円 「これはなんだろう?」

パリで握り寿司を頼んだらサーモンばかり。マグロはなかった…【写真提供:伊藤唯人】
パリで握り寿司を頼んだらサーモンばかり。マグロはなかった…【写真提供:伊藤唯人】

 選手村以外の部分ではパリの物価の高さに関心が集まりました。

 松本さんも「水1本買うのも結構大変。日本人が生活するには厳しい感じがする」とうなずきます。円高が進んだとはいえ、以前に比べれば円の価値は落ちています。

「うどんが3500円くらい。マクドナルドはダブルチーズバーガーとナゲット9個で13.05ユーロだから2000円ちょっとです」。陸上競技場ではホットドッグとドリンクで2000円。日本の2倍ほどの感覚です。せっかくフランスまで来たのだから……と奮発すると、とんでもない金額に。

「1回フランス料理を食べに行ったら6人で1600ユーロ(25万6000円)。1人あたり4万2000円。全5品で、これはなんだろう? と言いながら食べました」。伊藤さんは出費を抑えるべく、夕食はスーパーでカップ麺やバナナを買って済ませたそうです。

 ちなみに松本さんは大のアイスコーヒー好きですが、滞在中は1回も飲んでいません。

「スタバとかにはあるけど、フランスはアイスコーヒーって何? ぐらいの感じ。普通のオープンカフェみたいなところではアイスコーヒーはまずない。冷たいものを食べない、飲まない文化がある。選手村のカフェで他の人はホットコーヒーを飲んでいたけど、暑いから水を頼みました」。日本のように氷入りの飲み物が当たり前に手に入る国は、世界では少数派です。

 五輪期間中、パリ市内は値上げラッシュで宿代も3~4倍に高騰しました。

 ただ、松本さんはホテルの設備にがく然としたと言います。「高い割には部屋の床がきしむというか朽ちていましたね。お風呂に近いほうは床が抜けるんじゃないかという勢い。一緒に行った人はブレーカーが落ちて途中で部屋を換わらなければいけませんでした。換わった部屋には湯船がありませんでした」。値段相応とは言えなかったそうです。

 歴史ある街並みは美しく、建物の彫刻には目を奪われました。五輪ムードに彩られた華やかな雰囲気の裏で、道には物乞いの姿も。「男性も女性もいましたね。街中にゴミ箱がありますが、回収が遅くて満杯になっていました。昼12時くらいになっても残っています。日本ではありえないと思います」