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からだ・美容

春に眠くなりやすいのは理由があった 「上質な睡眠」で目覚めと日中もすっきり 医師解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:樋口 直彦

眠気が改善しない場合は、専門医に相談を

 睡眠の質が改善されると、集中力や記憶力の向上、感情の安定やストレス緩和、生活習慣病(高血圧や糖尿病など)の予防などにつながるといわれています。

 私自身、夜中に何度も目覚め、日中に強烈な眠気が続く経験をしており、2020年からCPAP(持続陽圧呼吸療法)をしています。最初はマスク装着に違和感があり、途中ではずしてしまうことも多かったのですが、起床時の爽快感や日中の集中力向上などを実感。先に挙げた寝室の環境を整えたり、ルーティンを確立したり、食事の栄養も意識するなど、質の良い睡眠を得ることと日々向き合っています。

 質の悪い睡眠が続くと、慢性疲労やうつ症状、心血管リスクも高まります。とくに、日中に強い眠気を感じる場合は、オレキシンの機能異常を伴う「ナルコレプシー」や睡眠中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」などの病気が隠れていることがあります。日常生活において危険を招く場合もあるので、日中の眠気が改善されない場合は、早めに専門クリニックを受診しましょう。

(Hint-Pot編集部)

樋口 直彦(ひぐち・なおひこ)

整形外科医。帝京大学医学部卒業後、病院勤務や院長を経験。2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。バレーボールVリーグのサントリーサンバーズのチームドクターも務める。骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック院長。