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日焼け止めのSPFとPAの違いは? 知っておきたい紫外線の種類と「UVインデックス」を専門家に聞いた
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一年を通じて欠かせない紫外線対策。とくに6~7月は、紫外線量がピークを迎える時期といわれています。なぜ夏本番を迎える前に、紫外線量が最も増えるのでしょうか。ウェザーニューズに、詳しいお話を伺いしました。
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「曇りや雨の日でも紫外線量は少なくありません」
――6~7月は一年の中で紫外線量のピークを迎えるといわれています。日差しの強さと紫外線量の相関関係は、ないのでしょうか?
「日差しの強さと紫外線量は、必ずしも比例するわけではありません。日差しは光の強さ、つまり『可視光線』の量を指します。一方、紫外線量は可視光線よりも波長の短い『紫外線』がどれだけ地表に届いているかを表す指標です。晴天時は日差しが強く紫外線量も多いですが、日差しが届きにくい曇りや雨の日でも紫外線量は少なくありません。
紫外線は波長の長さによって3種類に分類され、波長の短い順に『UV-C』『UV-B』『UV-A』と呼ばれます。種類によって性質が違い、人体にもたらすダメージも異なります」

――紫外線の種類による特徴やそれぞれの影響について、教えてください。
「UV-Cは、大気圏(オゾン層)などにすべて吸収され、地表には届きません。
UV-Bのほとんどは大気圏で吸収されますが、一部は地表に到達し、人体に悪影響を及ぼします。皮膚細胞のDNAを傷つけるなど、主に皮膚や目の表面に作用し、炎症・シミの原因になることも。また、皮膚ガンもUV-Bとの関連が指摘されています。
UV-Aは、波長が長いため皮膚の奥深くまで到達し、真皮にあるコラーゲンなどを破壊することで、シワ・たるみなどの原因となります。また、一部は目の奥にある水晶体や網膜まで到達するので、白内障の原因と考えられています」
――ダメージを防ぐには日焼け止めが有効です。選ぶときに目にする「SPF」や「PA」という表示には、どんな意味があるのでしょうか?
「UV-Bへの日焼け止めの効果はSPF(Sun Protection Factor)で、UV-Aの日焼け止めの効果はPA(Protection grade of UV-A)で表示されています。いずれもパッケージなどに表記されているので、使用するシーンや目安に合わせて選ぶ際の目安になります」