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「昭和生まれとして悩ましいところ」 5歳の娘の絵が売れた ハワイ暮らしの日本人ママが“お金の教育”について考えたワケ

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

アートが好きなハワイ育ちの娘。まさか絵が売れるとは(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
アートが好きなハワイ育ちの娘。まさか絵が売れるとは(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 寄付や投資が日常に根付くアメリカでは、“お金の教育”も実践的です。そんな環境で子どもたちを育てる日本人ママは、価値観のアップデートが必要だと感じることも。アメリカ・ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現地で2人の子どもを育てている46歳・主婦ライターのi-know(いのう)さん。オルタナティブ教育をしている学校に通う、5歳の娘さんの言動に驚かされたといいます。第51回は「娘の絵が売れた」です。

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週2回、アートの授業があり娘は大好きに

 オルタナティブ教育を実施している、ハワイの私立小学校に通う5歳の娘。日本でもおなじみのモンテッソーリやシュタイナーは、オルタナティブ教育に含まれます。

 娘の学校は、その2つには当てはまりませんが、少人数制で一人ひとりの勉強レベルに合わせた指導を行っています。子どもの個性や、得意なものを尊重してくれる教育がなされているのです。

 7歳の息子が通うハワイの公立小学校と比較すると、公立校ではアート(図工)の授業がありません。季節のイベントごとに、塗り絵やキットを使った簡単な工作をしてくるのみ。

 一方、娘が通う私立校では、アートの授業が週2回行われています。テーマは毎回ありますが、自由な発想を生かして制作させてもらえるので、娘はアートが大好きになりました。

娘の希望で絵をフェイスブックマーケットに出品

 そんな娘がある日、一心不乱に十数枚の絵を描き、そのうちの1枚を選んで「この絵をネットで売ってほしい」と、夫にお願いしてきました。自分の絵を「売りたい」と言ってきたのは、このときが初めて。私も夫も冗談だと思い、真剣に取り合いませんでした。

 しかも、このとき娘が描いた猫の絵は、あまりにもシンプルな鉛筆画。「色を塗ったら?」「もっと周りに何か描き足したら?」という親のアドバイスも、一切聞きません。本気で「上手に描けたから、これを売ってほしい!」と、しつこくせがんできます。

 こんな絵が売れるはずないと信じて疑わない、私たち親との攻防戦は、小一時間続きました。そして結局、根負けした夫がフェイスブックマーケットに出品することに。

 販売価格は10ドル(約1450円)。1ドルだと冷やかしの客がメッセージを送ってくるかもしれない、10ドルなら誰も見向きもしないだろうと夫は考えたそうです。

 ちなみに、フェイスブックマーケットは、ハワイで一番使われている売買サイトだと思います。狭い島なので、郵送より手渡しのほうが早いという感覚です。