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からだ・美容

「私って、こんな嫌な性格だったんだ」 妊活中に起こるドロドロした気持ちと上手につきあう方法

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:今井 さいこ

すぐに実践できる3つのステップ

 今から実践できる、3つのステップを紹介します。

○ステップ1 誰にでもある気持ちと認識する
 まず、妊活中にネガティブな感情を抱くのは「私だけではない」と認識しましょう。「同じ状況なら私だけではなく、誰もが同じように感じる共通の感情なんだ」と意識することで、自分を責める気持ちを和らげることができます。

○ステップ2 自分に優しい言葉をかける
 ネガティブな感情を感じたときは「今はそう思って当然だよね」と、自分に優しい言葉をかけましょう。他人の妊娠報告を聞いて苦しくなったときも、「こんなに頑張っているんだから嫉妬するのも仕方ないよね」と感情を認め、肯定してください。同様に、ポジティブな気づきがあったときも「自分を大切にしているんだ」「妊活がわかるからこそ、人にも優しくできるよね」と励ます言葉をかけ、習慣にすることが大切です。

 自分への優しい言葉が思い浮かばないときは「大切な親友が同じ状況に置かれたら、どのような言葉をかけるか」を考え、その言葉を自分に向けて発しましょう。

○ステップ3 その感情をありのままに受容する
 最後に、感じている嫉妬や怒り、失望の気持ちを「私の一部」として受け入れましょう。ポジティブな感情だから良い、ネガティブな感情だから悪いと評価する必要はありません。「こういう感情を私は持っているんだな」と、そこにあることをただ受け入れるのです。「受容する」というと「許可して受け入れる」というイメージがあると思いますが、「ただそこにあることを認識する」といったイメージを持ってください。そうすることで、どんな感情も自分自身の一部として受容できるのです。自身を否定せず、自己肯定感を持つことができるようになります。

ひとりで抱え込まず、パートナーや専門家と感情の共有を

 ネガティブでもポジティブでも、日々の自分の感情に寄り添いながら、いつも自分に優しい言葉をかけ、いたわる習慣を身につけていきましょう。「セルフ・コンパッション」の実践で心を軽くし、安定を得るきっかけにしてください。

 自分ひとりで抱えないことも大事です。ネガティブな感情を自分だけで抱えようとすると、ネガティブループにどんどんはまってしまいます。パートナーと感情を共有したり、ときにはカウンセラーなど専門家に相談したりするのも良いでしょう。

 また、同じ経験を持つ人たちと交流を持つようにすると、感情面の共有ができます。自分ひとりで抱えるのではなく、自身のリソースをフル活用して、ネガティブループから抜け出していきましょう。

(Hint-Pot編集部)

今井 さいこ(いまい・さいこ)

公認心理師、睡眠指導者、不妊症・不育症ピアサポーター。心理学と睡眠マネジメントの知識を生かし、企業の従業員カウンセリングや研修、メンタルヘルス施策サポートなど幅広く活動。自らの妊活・不妊治療経験を踏まえ、妊活中の女性やカップルの悩みに寄り添うカウンセリングにも定評がある。オンラインカウンセリングラボ「LIB Laboratory」代表。