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表面が紫がかったブロッコリーは食べても良い? おいしい時期を逃した“サイン”とは 栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実

栄養価が高い、緑黄色野菜のブロッコリー。消費量が多い野菜とされ、2026年度から「指定野菜」に仲間入りします。国産のものは、寒くなってくるこれからの季節が旬です。おいしいものが店頭に並び始めますが、ときどきつぼみ部分の一部が、紫がかったように変色したものを見かけます。これは食べても良いのでしょうか。栄養面も含めて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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紫以外に、黒や黄色に変色することも
ブロッコリーは、つぼみを食用とする花蕾類の野菜のひとつ。茎から伸びたつぶつぶの集合体がつぼみ部分で、通常は鮮やかな緑色が特徴ですが、変色しているものを見かけることもあるかもしれません。
ブロッコリーのつぼみ部分が紫がかっているのは、ポリフェノールの一種、アントシアニンが表面に現れていることが主な理由です。ブロッコリー自身が、寒さなどから自分を守るために生成しているもので、とくに気温が低い時期によく見られます。目の健康に良いブルーベリーの成分としても知られていますが、抗酸化作用が期待される成分です。
したがって、表面が紫がかったブロッコリーは、食べて問題ありません。むしろ、甘味もあっておいしいので、積極的に選ぶと良いでしょう。
ただし、変色といっても、つぼみの表面が黒っぽくなり、ぬめりがあるものは傷んでいる可能性があるので、避けましょう。虫やカビ、病気などによって黒色に変色します。においや感触で異常を感じた場合は、食べないでください。
また、つぼみ部分が開きかけて黄色っぽく変色しているブロッコリーは、花が咲こうとしているものです。食べられないことはないですが、おいしい時期を逃しており、風味も落ちている可能性が高いです。