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表面が紫がかったブロッコリーは食べても良い? おいしい時期を逃した“サイン”とは 栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実
栄養豊富なブロッコリー
ブロッコリーは、さまざまな栄養成分を含んでいます。がん予防で注目されているスルフォラファン、“止血のビタミン”と呼ばれるビタミンK、貧血予防に必要な鉄、赤血球の生産に欠かせない葉酸、余分な塩分や水分を排出するカリウム、腸内環境を整える食物繊維なども豊富です。βカロテンやビタミンCなど、健康維持に必要な栄養も含まれています。
野菜のなかでは、たんぱく質も比較的多く含みます。「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、生100グラム(6~7房目安)あたり5.4グラムです。
ブロッコリーというと「筋トレに励む人の野菜」といったイメージがありますが、たんぱく質を積極的にとりたい場合、ブロッコリーだけでは不十分です。鶏肉、牛や豚ならヒレ肉、白身魚、卵、大豆製品などと合わせて食べると良いでしょう。ブロッコリーはたんぱく質の代謝を促すビタミンB6も豊富なため、効率良く摂取できます。
ブロッコリーはチルド室で立てて保存
ブロッコリーを購入してきたら、常温ではなく、冷蔵庫保存をおすすめします。寒い環境を好むので、野菜室ではなく、冷蔵室やチルド室で保存しましょう。カップなどを使い、立てて保存するのが理想です。乾燥を防ぐため、キッチンペーパーに包んでポリ袋に入れると鮮度を保てますよ。
たくさんあって使い切れない場合は、小房に分けて、硬めに加熱してから冷凍するのがおすすめです。ゆでるよりも、電子レンジ調理のほうが手間が減り、栄養の損失も少なく済みます。
これから寒くなるにつれて、甘味が増すブロッコリー。色の変化などを正しく見分けて、栄養も風味も存分に楽しみましょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾
