からだ・美容
更年期世代に多い体温バランスの乱れ 顔は熱いのに足が冷える? 知っておきたい内側からの温活
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まもなく冬の入り口 内から温める力を育てる

11月は暦の上で「立冬」、冬の入り口です。朝晩の冷え込みが強まり、体の芯から冷えやすくなる時期。このタイミングで、体の中で温める力を育てておくことが、ゆらぎやすい季節を心地よく過ごすカギになります。
温活というと、カイロや湯たんぽなど外側から温めるイメージが強いかもしれません。しかし薬膳では、「食」で体の内側からじんわり温め、めぐりを促し、足りないエネルギーを補っていくことが基本です。
おすすめは、体を温める食材と、エネルギーを補う食材の組み合わせ。たとえば次のような食材が挙げられます。
○ショウガ・ネギ・鶏肉・羊肉→体を温めてめぐりを良くする
○山芋・黒豆・クルミ・エビ→エネルギーを補い、体の芯を支える
○紅茶・黒糖・なつめ茶→血行を促し、心もほっと緩める
さらに、朝のひとときにできる小さな工夫も、立派な温活です。たとえば、体の芯からじんわり温まる、具だくさんのみそ汁やスープにショウガを加える、白湯や紅茶、なつめ茶など、体を内側から温める飲み物を選ぶと、朝からめぐりが整いやすくなります。
「冷やさない」だけでなく、「自分で温める力を育てる」ことを心がけましょう。
秋から冬へと移り変わるこの時期は、自然界も人の体も「陰」に傾き、静かにエネルギーを蓄える時です。体調のゆ揺らぎを感じやすい方こそ、無理に動かすよりも、内側からじんわり整えることが大切です。
「冷えを感じないから大丈夫」と安心せず、「冷えを感じない今こそ、整えるチャンス」です。温活薬膳で、腎陽を支え、気血のめぐりを整えながら、体の芯から温めて、寒さに負けない体づくり、冬を迎える準備を始めましょう。
(かみむら 佳子)
かみむら 佳子(かみむら・けいこ)
大学卒業後、ハウスメーカーの営業職にて勤務後、28歳でフードコーディネータースクールに通い、アシスタントを経て独立。35歳で第2子流産後に続いた体調不良をきっかけに、薬膳を学び始める。「あなたスタイル薬膳RKazen」を主宰し、身近な食材で手軽に養生を実践する簡単薬膳や中医学の指導、セミナーなどで活動中。