育児・家族

抜けた乳歯は枕の下へ 子どもたちの“歯磨き習慣を育てる”米国の素敵な風習とは

著者:小田島 勢子

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枕の下に抜けた乳歯を入れて眠るとやってくると言われる、米国の言い伝え“トゥース・フェアリー”を待つ娘【写真:小田島勢子】
枕の下に抜けた乳歯を入れて眠るとやってくると言われる、米国の言い伝え“トゥース・フェアリー”を待つ娘【写真:小田島勢子】

 ロサンゼルスの片田舎で夫と娘3人、鶏、豚、犬たちとともに自然に囲まれた生活を送るナチュラリストの小田島勢子さん。異国の地で食や環境の大切さを感じ、「育て、共に生活する」そして「造る」ことを暮らしのスタンスに、野菜やハーブを育てたり、みそや酢などの調味料を手作りするなどスローライフを楽しみ、子育てに奮闘しています。今回は、子どもの「乳歯が抜けた時」の日本とアメリカでの風習の違いについて。アメリカでは母親でありながら時々“妖精”に変身することがあるようです。“トゥース・フェアリー”の素敵な言い伝えとは?

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日本では屋根の上や縁の下に投げる風習 米国は…?

 幼い頃、誰もが経験する乳歯から永久歯への生え変わり――。満面の笑みを浮かべた前歯のない思い出の写真は、何とも間が抜けた、けれど心に焼き付いて離れない青春の1ページです。

 自らが親になり、この特別な成長期を時代と国を超えて、子どもとともに感じている今日この頃。今回は、日本とは少し違う、アメリカでの歯の生え変わり時期のお話をしたいと思います。

 皆さんは、幼い頃、乳歯が抜けた時のことを思い出すことができますか? 私自身、歯が抜けた時の気持ちや状況をはっきりと思い出すことができず、忘れかけていました。しかし、最近の娘たちの歯抜けのオンパレードによって、抜けかけた歯の根っこが歯茎に当たって痛かったことや、グラグラした歯の下からちょこんと顔を出した新しい歯の存在を舌で確認していたことなど、あの頃の記憶がよみがえってきました。

 とりわけ鮮明な記憶としては、抜けた歯の行方。初めて抜けた下の歯を、母とともに家の玄関の屋根の上へ投げたことは、30年近く経った今でもはっきりと覚えています。地域によって風習の違いがあるかもしれませんが、一般的に、日本では抜けた下の乳歯を屋根の上に、上の歯を床下へ投げると健康な永久歯がきちんと生えてくると昔から言われています。

 一方で、こちらアメリカでは、乳歯が抜けた夜に枕の下にその歯を置いて寝ると、夜中に歯の妖精がやってきて、歯と交換にコインやプレゼントを置いていってくれるという言い伝えがあります。