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「完全に主夫でした(笑)」 引退後の意外な日常 15年間のプロ野球生活に終止符を打った家族の時間

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・佐藤 直子

選んだのは指導者の道 新たな家族との時間も

 これまで大切な局面を迎えると、アンナさんにも意見を求めてきた学さん。引退後の進路として投手コーチ就任を打診された際も、相談があったそう。「恩返しという意味でも、どんな形でもいいから野球に携わっていてほしかったし、以前から指導者に向いているだろうなと思っていたんです」というアンナさんに背中を押され、今シーズンからはコーチとしてユニフォームを着ることになりました。

 オフ期間中に自主トレーニングをする必要がなくなった学さんは「完全に主夫でした(笑)」。普段はできない子どもたちの送り迎えや家事全般を「楽しんでいる感じ」だったといいます。学さんは以前から、息子に勉強を教えたり、一緒に工作をしたりするとき、「できなかったら、できる方法を見つけよう」と粘り強く向き合っていたそう。「私だったら投げ出しています」と笑うアンナさんですが、その姿に指導者向きの一端を見ていたようです。

 主夫生活をしながらも、コーチ就任への準備は着々と進めていた様子。ある日には、部下に対する接し方を指南するビジネス書を買って帰ってきたり、またある日には、海外アスリートのキャリアに焦点を当てたドキュメンタリー番組を食い入るように観ていたり。

「ひとりでブツブツ言いながら観ていましたよ(笑)。これからは選手一人ひとりと、その心境も汲みながら接していかなければならないので、ドキュメンタリーでいろいろな選手の心境に触れながら、共感したり学んだりしていたようです」。新人コーチの誕生を、アンナさんはそっと見守っていました。